7月5日の夜は部分月食でした。こちらの情報です。
怪鳥は府中の自宅で、ビデオ撮影を行いました。画像は随時こちらのページにもアップしました。
当日の府中は薄雲が多く、ときどきかなりぼんやりした月となりましたが、部分食の間は概ね観測することができました。以下の画像は速報で掲載した画像からの抜粋です。
(※なお月の向きは、撮影システムの都合で見た目とは異なります)
部分食開始の頃。雲の中でしたが、欠け始めたのがかろうじてわかります。
最大食分の頃。目で見ると上半分(画像では右半分)がきれいに欠けてます。
部分食終了直前!画像右下がほんの少し欠けてます。
肉眼では↓こんな感じでした。
23:30頃 23:55頃 25:12頃
以下、事前に掲載した月食情報です。ご参照下さい。
7月5日の夜、部分月食が起こります。この月食は全国で見ることができます。
月食は地球の影の中に月が入り込む現象です。この日の月食は21時11分の半影月食から始まります。半影というのは太陽光が一部さえぎられている「ぼんやりとした影」なので最初のうちはわかりません。しかし22時頃になれば月の左上が薄暗くなってるのがわかるようになるでしょう。
この後22時35分には月が本影に達します。本影は「ほぼ真っ暗な影」で、月はまるで欠けてしまったようになります(部分食)。
今回の月食では、月は本影の端っこの方をかすめて通過しますので、残念ながら皆既月食(全部本影にかくれてしまう食)にはなりません。半分程かけた23時55分頃が食の最大です。
その後は再び影から離れ始め、日が替わった6日の1時15分に部分食が終わります(部分食は約2時間40分)。その後半影食は2時40分まで続き、月食は全て終了となります。
現象 | 時刻 |
---|---|
半影食開始 | 21:11 |
部分食開始 | 22:35 |
食の最大 | 23:55 |
部分食終了 | 25:15 |
半影食終了 | 26:20 |
月食進行の時刻を左の表にまとめました。
今回の部分月食の最大食分は0.50(50%)です。月のちょうど真ん中まで地球の影が入り込むことになります。しかし、面積で50%欠けるわけではありません。右図のような感じです。
月食というと赤い月を思い浮かべる人が多いことでしょう。実際、皆既月食では月は赤く染まることが多いです。しかし今回は半分以下の部分しか欠けません。半分よりちょっと多い部分は明るい部分です。このため、目が明るい部分に調節してしまうため、影はほとんど色づきません。「ほんのり茶色っぽくなるかな?」という程度です。
もっとも、この色の付き具合いも部分月食毎に多少異なります。今回の月食ではどうなるでしょうか。
夜空の中での月の動きは、下の図のような感じです。夏至に近い満月ですので、かなり南に低いところを通ります。図の目盛りは10度間隔ですので、地平線からの高さは30度です。天頂が90度ですから、この約1/3の高さというとわかりますでしょうか?
ということなので、観察は南の空がよく開けた場所で行いましょう。
今後数年の間、たまたま月食の少ない期間に入ります。次回部分月食が見られるのは、2004年5月5日となります。この時、東日本では部分月食中に月が沈みます。西日本では皆既月食となった直後に月没となります。
条件の好い皆既月食となると、実に6年後の2007年8月28日まで見られないことになります。