当会福岡支部の山崎氏によると、皆既中に数秒間月を見ることができたとのことでした。ニュースでも福岡からきれいな皆既中の映像が放映されていました。九州の方では見えたのでしょうか。
右の映像は、皆既食終了から23分後の部分食の模様です。
この日の現象は、2時43分に、半影という地球の影に入り込むところから始まります。しかし半影は薄ぼんやりとしたはっきりしない影なので、しばらくは何も起こってないように見えます。
部分食の開始は3時42分です。このとき、地球の本影というほぼ真っ暗な影の中に月が入り込み始めます。ここから月が欠けて見られるようになります。
徐々に欠けていった月は4時50分頃、本影にすっぽりと入り込み、皆既月食が始まります。皆既中の月は、通常赤みを帯びて赤銅色に輝きます。色についての解説は、別のページでご説明します(現在作成中)。
そして5時20分頃、もっとも月が影に最も深く入り込みます。今回は影の北側を月が通過します。
皆既食は1時間2分ほど続き、5時51分過ぎに終了します。月が影から抜け出して、再び輝き始めます。
そして6時59分に部分食が終了します。東京の府中ではほぼ同時刻の7時1分に月没となります。月食を最後の方まで楽しむには、西(西北西)が地平線近くまで見渡せる場所が必要となります。
西の地方では月没が遅くなるため、観察のための条件はよくなります。例えば福岡では、7時30分頃に月没となり、部分食の終わる7時59分には、地平線よりも5度ほど上空です。
(図はStellaNavigator,AstroArts/ASCII等より加工して作成しました)。