月は、月の出前の17:56地球の半影の中に突入し、半影食が始まります。この半影食中の18:40、月は地平線から顔を出します。半影は薄ぼんやりとした影なので、ちょっと見ただけではわかりませんが月食は始まっているのです。
その42分後の19:22、今度は暗くはっきりとした本影の中に突入し、部分食が始まります。肉眼では月の下側がだんだん欠けてくることになります。その後20:33に最も影の中に入り込み、食分で約40%まで欠けた月が見られます。
この後は影から徐々に出ていき、21:45には本影から離れて、部分食が終わります(肉眼ではっきりわかるのはここまでです)。
その後23:11には半影からも離れて、今回の月食が完全に終わります。
上図は、東京における地平線に対しての月の動きを表したものです。
月の出から間もない19:22、月のほぼ下側からかけ始めます。地平線に近いので、最初から観測しようとする場合には、東南東〜南東の空がひらけた場所で見る必要があります。
月食の各現象開始時刻は、各地でもほとんど変わりません。このため、西の地方ほど月の出が遅くなり、地平線に低い時間から月食が始まってしまいます。
一番簡単なのは、15〜20分おきにどのように欠けていったかをスケッチで記録する方法です。肉眼でもスケッチをとることは可能です。さらに双眼鏡があれば、なおじっくり見ることができます。
またよく月食のときの月は赤くなると言われますが、今回のような部分月食では月の光ってる部分が多く、影はほとんど色づいて見えません。しかし、じっくりと見ると茶色がかったりして見えることもありますので、色鉛筆を用意するのもよいでしょう。
怪鳥版スケッチ用紙を作りましたので、よろしかったらご利用下さい。
見栄えの良い写真を撮影するためには、望遠鏡にカメラを取り付けて撮影する必要がありますが、欠けてるというのがわかる程度の写真ならば、普通に撮影しても写すことができます。
コンパクトカメラでも望遠側にし、できれば三脚に固定して撮影するとよいでしょう。ストロボは必要ないのですが、オートのカメラではシャッタースピードをコントロールするために、あえて発光させるのも裏技の一つです。また地上の風景を一緒に写しこむと、味わいのある写真になります。
最近のホームビデオならば、意外に簡単に写すことができます。ズームを望遠側にして手持ちで撮影しても、欠けた月を映すことができます。ただ、あとで再生するときにより見やすくするためには、三脚などに固定し、手ブレを防いだ方がよいでしょう。