11月7日の小惑星Diomedesによる恒星の食の観測結果


 この現象について、怪鳥は東京都府中市の自宅で観測し、減光を確認しました。

小惑星名  No.1437 Diomedes
恒星名    PPM 45832
予報日時  1997/11/07 18h28m(J.S.T.)
観測時刻  18h24m - 18h33m 
観測結果  減光確認!
      18h29m56.0s(潜入)
      18h30m00.9s(出現)  減光時間は4.9s
観測機材  12cm反射 眼視 (倍率18倍)
シーイング 2/5
透明度   2/5
保時手段  JJY+テレコ
観測者   佐藤 幹哉 Mikiya Sato
観測場所  東京都府中市晴見町
      E139d 28' 45"  N35d 40' 43"    h60m

 自宅で観測したのですが、対象の恒星の地平高度がやや低く、光害のひどい自宅では12cmを使用しても8.0等まで見えるかどうか、と言った状態でした。

 雑誌の初期予報が大きく中国大陸へずれていたので、あまり期待していなかったのですが、すーっと目的の恒星が消えていきました。こんなびっくりした状況で声がなかなか出ず、「むぅっ」と声にならない奇声をあげるのがやっとでした。数秒間で状況を整理し、出現時は多少余裕めで待ちかまえていたので、きれいに声を出せましたが。

 こんな感じで、約4.9秒間の減光(消失)を観測できました。東北から関東で観測されたようです。私としては、この小惑星による掩蔽という現象にチャレンジすること5回目で、1991年1月以来2回目の減光に巡り会えました(この確率はかなりラッキーで、熟練の観測の方には申し訳ないと思ってます)。

 しっかり観測するのももちろんですが、恒星が突然消えてしまう(本当は小惑星の明るさまで減光している)というのは非常にドキドキする現象で、一度見るとしばらくやみつきになりますよー。



 なお、この現象は私の他にも国内で数名が減光を確認してます。左の図は掩蔽観測グループの広瀬敏夫さんによる整約図です。広瀬さんの御厚意により掲載させて頂きました。

 青い部分が減光時間に当たります(着色と「M.sato」の追加は、画像化にあたって怪鳥が行いました)。

 図の通り、かなり長細い小惑星の形が類推されました。


<リンク>

Asteroid and Planetary Occultation Predictions(BAA)

BAA(The British Astronomical Association)の掩蔽(Occultation)のページで、本ページ(の英語版)「RECENT OCCULTATION NEWS AND SUCCESSES」に紹介されました。


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