METEOR FROM COMETS (55P/Tempel-Tuttle)

怪鳥の流星ノート・計算結果覚え書き

●しし群（母天体：テンペル・タットル彗星　55P/Tempel-Tuttle）

※過去のしし群については、アッシャーさんらによる論文にてほとんど明らかにされてます。当方も気になるものについて計算をしてみています。

＜1799年＞（2005.2.7追加）

放出年	Date(UT)	Time	JST	LS(2000)	Δ(AU)	放出速度 (m/s)	Δa	fM	α	δ	V(km/s)	備考
1600	1799/11/12.34	08:07	11/12 17:07	232.799	-0.000069	-0.61	-0.006	0.10	154.66	+29.23	72.90	◎
1567	1799/11/12.34	08:12	11/12 17:12	232.803	+0.00029	-0.47	-0.005	0.068	154.67	+29.23	72.90	○
1533	1799/11/12.33	07:55	11/12 16:55	232.791	+0.00046	-0.40	-0.004	0.064	154.66	+29.23	72.89	○
1499	1799/11/12.33	07:56	11/12 16:56	232.792	+0.00057	-0.39	-0.004	0.053	154.66	+29.23	72.89	○
1466	1799/11/12.33	07:56	11/12 16:56	232.792	+0.00064	-0.31	-0.003	0.051	154.66	+29.23	72.89	○
1433	1799/11/12.33	07:57	11/12 16:57	232.792	+0.00070	-0.31	-0.003	0.063	154.66	+29.23	72.89	○
1400	1799/11/12.33	07:58	11/12 16:58	232.793	+0.00076	-0.42	-0.004	0.088	154.66	+29.23	72.88	○
1366	1799/11/12.33	07:52	11/12 16:52	232.789	+0.00078	-0.71	-0.007	0.17	154.66	+29.23	72.88	◎
1333	1799/11/12.36	08:32	11/12 17:32	232.817	+0.0011	+2.61	0.026	0.20	154.69	+29.21	72.88	○
1333	1799/11/12.32	07:40	11/12 16:40	232.780	+0.00067	+0.24	0.002	0.13	154.65	+29.23	72.89	◎
1300	1799/11/12.32	07:39	11/12 16:39	232.780	+0.00075	+0.00	0.000	0.087	154.65	+29.23	72.88	○

1600年放出の6回帰トレイルが圧倒的に接近する（地心から約1万km、地表からは約4000km！）。fM値は0.1と標準だが、放出速度が小さく、火球クラスを多く含む大流星雨となったと予想される。
1600年以前に放出された全てのトレイルが、約0.001AU以内に集中して接近している（表では1300年まで。計算では901年までの全てのトレイルで確認）。これらは理論上の放出速度が大変小さく、大きな流星物質が濃く存在する部分である。
接近は太陽黄経で232.7～232.8に集中しており（時間にするとほぼ１時間以内）、非常に大規模な流星嵐となったことが予想される。
実際の出現：ヨーロッパ・南米などで大出現。LS=232.8に最大HR=1,000,000（百万）とされ、しし群では最大規模の出現だったと言われる。

＜1832年＞（2005.2.8新規）

放出年	Date(UT)	Time	JST	LS(2000)	Δ(AU)	放出速度 (m/s)	Δa	fM	α	δ	V(km/s)	備考
1600	1832/11/13.09	02:09	11/13 11:09	233.089	-0.00057	-0.31	-0.003	0.062	154.48	+28.20	72.50	○
1567	1832/11/13.09	02:12	11/13 11:12	233.091	-0.00046	-0.27	-0.003	0.042	154.48	+28.20	72.50	○
1533	1832/11/13.09	02:08	11/13 11:08	233.088	-0.00042	-0.23	-0.002	0.038	154.48	+28.20	72.50	○
1499	1832/11/13.09	02:09	11/13 11:09	233.089	-0.00039	-0.24	-0.002	0.032	154.48	+28.19	72.50	○
1466	1832/11/13.09	02:10	11/13 11:10	233.089	-0.00039	-0.16	-0.002	0.032	154.48	+28.19	72.50	○
1433	1832/11/13.09	02:10	11/13 11:10	233.090	-0.00039	-0.12	-0.001	0.040	154.48	+28.19	72.50	○
1400	1832/11/13.09	02:11	11/13 11:11	233.090	-0.00039	-0.16	-0.002	0.061	154.48	+28.19	72.50	○
1366	1832/11/13.09	02:12	11/13 11:12	233.091	-0.00040	-0.09	-0.001	0.25	154.48	+28.19	72.50	◎
1333	1832/11/13.09	02:15	11/13 11:15	233.092	-0.00039	-0.23	-0.002	0.080	154.49	+28.19	72.50	○
1333	1832/11/13.07	01:48	11/13 10:48	233.074	+0.000061	+2.10	0.021	0.082	154.49	+28.20	72.49	◎

1799年の状況に非常に良く似ていて、901年～1600年放出のトレイルがほぼ0.001AU以内に接近する。
全体としては1799年よりもfM値が小さめであり、規模は1799年よりも小さいかもしれない。しかし、13日2:10(UT)前後に極大は集中しているため、全体として非常に大きな極大となったと推定される。
また1333年トレイルの一部は、地心から約9000km、地表から3000kmと大変接近している。
実際の出現：サウジアラビアで大出現。LS=233.0にHR=20,000とされる。

＜1833年＞

放出年	Date(UT)	Time	JST	LS(2000)	Δ(AU)	放出速度 (m/s)	Δa	fM	α	δ	V(km/s)	備考
1800	1833/11/13.43	10:23	11/13 19:23	233.182	+0.0002	+17.35	0.175	1.1	154.74	+28.59	72.71	◎
1767	1833/11/13.43	10:14	11/13 19:14	233.176	+0.0015	+9.18	0.094	0.55	154.73	+28.60	72.67	○
1733	1833/11/13.45	10:53	11/13 19:53	233.203	+0.0027	+6.70	0.070	0.48	154.75	+28.60	72.64	△
1699	1833/11/13.72	17:16	11/14 02:16	233.471	-0.0011	+2.42	0.025	0.012	154.92	+28.51	72.73	○
1666	1833/11/13.71	17:07	11/14 02:07	233.465	-0.0017	+1.27	0.013	0.010	154.92	+28.51	72.74	△

距離(0.0002AU)・fM値(1.1)とも申し分ない1800年放出の1回帰トレイルの寄与が圧倒的。ただし放出速度がやや大きめ（17.35m/s）。
次いでfM値の大きい1767年と距離の小さい1699年か（1699年トレイルは日本で観測可能）。
実際の出現：11/13 北米でHR=50,000。7～11時（UT）頃？

＜1863年＞（2005.2.9新規）

放出年

Date(UT)

Time

JST

LS(2000)

Δ(AU)

放出速度
(m/s)

Δa

V(km/s)

備考

1600

1863/11/14.69

16:28

11/15 01:28

233.749

+0.0000073

-4.89

-0.049

0.013

154.44

+26.79

72.03

○

1499

1863/11/13.96

23:02

11/14 08:02

233.016

+0.00010

-7.24

-0.073

0.13

154.13

+27.42

72.04

○

1600年トレイルは圧倒的に地球に接近するが、fM値が小さくトレイルは拡散気味。しかし出現した可能性は十分ある。日本で観測可能な時間帯。
1499年トレイルは古いトレイルであるが、fM値は大きめでこちらも出現の可能性がある。しかし放出速度が－側にやや大きいので、暗い流星主体となりそう。
実際の出現：記録なし

＜1866年＞（2005.2.9新規）

放出年

Date(UT)

Time

JST

LS(2000)

Δ(AU)

放出速度
(m/s)

Δa

V(km/s)

備考

1733

1866/11/14.04

01:05

11/14 10:05

233.332

+0.00028

+5.83

0.061

0.39

154.33

+27.34

72.20

◎

1767

1866/11/14.02

00:30

11/14 09:30

233.308

-0.0013

+6.73

0.069

0.40

154.32

+27.34

72.24

△

1733年トレイルがかなり接近する。fM値、放出速度ともまずまずで、流星嵐が期待される値である。
実際の出現：11月14.1にヨーロッパでHR=2000。
アメリカでHR=5000との記載も見られるが、該当するトレイルは無い。

＜1867年＞（2005.2.9新規）

放出年

Date(UT)

Time

JST

LS(2000)

Δ(AU)

放出速度
(m/s)

Δa

V(km/s)

備考

1833

1867/11/14.39

09:26

11/14 18:26

233.420

+0.00014

+36.21

0.373

0.96

154.21

+26.87

72.07

○

1666

1867/11/14.83

19:55

11/15 04:55

233.861

+0.00092

+2.90

0.029

0.082

154.45

+26.75

72.03

○

1633

1867/11/14.79

19:02

11/15 04:02

233.824

+0.00079

+2.53

0.025

0.067

154.43

+26.77

72.04

○

1600

1867/11/14.64

15:26

11/15 00:26

233.672

-0.0019

+0.90

0.009

0.029

154.35

+26.86

72.09

△

1833年放出の一回帰トレイルがかなり接近する。放出速度が大きい（36m/s）が、1回帰トレイルということで濃度も濃く、大出現の可能性が十分ある。
また1666年、1633年トレイルも比較的接近する。fM値がやや小さいが、大出現した可能性がある。これらは日本の明け方に好条件である。
実際の出現：月明かりの中、HR=1000との記載あり。1833年トレイルによるものか？
日本では11/13（LS=231.7）に大出現が見られたらしいが、上記の結果と１日（または２日？）のずれがある。旧暦との変換の差違だろうか？

＜1868年＞（2005.2.9新規）

放出年	Date(UT)	Time	JST	LS(2000)	Δ(AU)	放出速度 (m/s)	Δa	fM	α	δ	V(km/s)	備考
1600	1868/11/14.41	09:44	11/14 18:44	234.186	-0.00024	+1.58	0.016	0.047	154.60	+26.55	72.07	○
1567	1868/11/14.30	07:06	11/14 16:06	234.075	-0.00060	+1.05	0.011	0.041	154.54	+26.62	72.08	○
1533	1868/11/14.27	06:36	11/14 15:36	234.054	-0.00040	+1.07	0.011	0.055	154.55	+26.66	72.07	○
1499	1868/11/14.19	04:27	11/14 13:27	233.964	+0.000051	+1.06	0.011	0.13	154.51	+26.73	72.06	○
1499	1868/11/14.14	03:23	11/14 12:23	233.919	+0.00034	+1.17	0.012	0.079	154.48	+26.76	72.05	○

1600年トレイルの条件が良い。また1567年、1533年も条件良く接近する。
1499年トレイルはかなり接近するが、やや摂動の影響が大きい部分であり、fM値が大きいがトレイルが拡散しているかもしれない。
実際の出現：HR=1000（ただし詳細不明）。

＜1869年＞（2005.2.9新規）

放出年

Date(UT)

Time

JST

LS(2000)

Δ(AU)

放出速度
(m/s)

Δa

V(km/s)

備考

1499

1869/11/14.36

08:41

11/14 17:41

233.884

+0.0011

+4.98

0.051

－

154.73

+27.35

72.07

△

1433

1869/11/14.36

08:37

11/14 17:37

233.881

+0.00082

+4.23

0.042

0.0046

154.71

+27.32

72.08

1499年トレイルは摂動を受けた折り返し部分で接近する。トレイルの拡散が考えられ、中規模な出現までか？
1433年トレイルはかなり接近するが、fM値が小さく、出現は微妙。
実際の出現：11/14にHR=200（詳細不明）。

＜1897年＞（2005.2.10新規）

放出年	Date(UT)	Time	JST	LS(2000)	Δ(AU)	放出速度 (m/s)	Δa	fM	α	δ	V(km/s)	備考
1833	1897/11/15.57	13:48	11/15 22:48	234.929	-0.00080	-18.06	-0.176	0.44	154.87	+25.67	71.80	△
1800	1897/11/15.91	21:47	11/16 06:47	235.265	-0.0014	-12.17	-0.119	0.24	155.07	+25.56	71.82	△
1699	1897/11/15.50	11:58	11/15 20:58	234.852	-0.00085	-6.80	-0.070	0.17	154.79	+25.66	71.81	○

全て放出速度が－側である。中では1699年が-6.8m/sであり、接近距離も含めると比較的好条件か。
実際の出現：11/15に中国で出現記録あり（詳細不明）。時間帯としては1800年トレイルだろうか？

＜1898年＞（2005.2.10新規）

放出年

Date(UT)

Time

JST

LS(2000)

Δ(AU)

放出速度
(m/s)

Δa

V(km/s)

備考

1201

1898/11/15.20

04:54

11/15 13:54

234.297

+0.0019

+3.96

0.041

－

154.21

+25.25

71.52

※

1201

1898/11/15.22

05:21

11/15 14:21

234.316

+0.00037

+3.36

0.035

－

154.22

+25.24

71.55

※

1201年トレイルがこの付近でいくつも折り返していて、分布の広がり次第でまとまった出現となる可能性がある。
この他のトレイルも、引き延ばされている部分だが「やや」接近する傾向にある。
実際の出現：アメリカで11/14にHR=100。日付は１日ずれがあるが、1201年トレイルからの出現だろうか？

＜1899～1900年＞

0.002AU以内に接近するトレイルは無し。
実際の出現：1899年11月14日にHR=40。

＜1901年＞（2005.2.11新規）

放出年

Date(UT)

Time

JST

LS(2000)

Δ(AU)

放出速度
(m/s)

Δa

V(km/s)

備考

1733

1901/11/15.79

18:58

11/16 03:58

234.108

+0.0016

+17.10

0.180

0.50

154.10

+25.32

71.59

○

1733

1901/11/15.82

19:36

11/16 04:36

234.134

+0.0020

+17.79

0.187

0.070

154.11

+25.30

71.58

△

1733年トレイルが接近する。接近距離は今ひとつであるが、摂動で濃い部分となっている。日本で観測可能な時間帯である。
この他、1400年、1366年放出トレイルも濃い部分が接近する傾向にあるが、計算上は１カ月ほどずれてしまう。分布の広がりを考慮すれば出現するかもしれない。
実際の出現：アメリカ西部で11/15にHR=300程度。
1733年トレイルは摂動を受けている部分なので、分布が広ければ極大が数時間続いたり、数時間ずれたりする可能性がある。果たしてどうだろうか・・・。

＜1902年＞（2005.2.11新規）

放出年

Date(UT)

Time

JST

LS(2000)

Δ(AU)

放出速度
(m/s)

Δa

V(km/s)

備考

1333

1902/11/16.52

12:26

11/16 21:26

234.582

-0.00037

+11.74

0.118

0.0023

154.66

+25.77

71.72

△

1333年放出トレイルが接近するが、トレイルはかなり引き延ばされていて、fM値がかなり小さい。出現は微妙か。
実際の出現：特に目立った記録無し（月明かりがあったようだ）。

＜1903年＞（2005.2.11新規）

放出年

Date(UT)

Time

JST

LS(2000)

Δ(AU)

放出速度
(m/s)

Δa

V(km/s)

備考

1533

1903/11/16.21

05:01

11/16 14:01

234.013

-0.00015

+7.10

0.074

0.16

154.12

+25.64

71.47

◎

1499

1903/11/16.28

06:47

11/16 15:47

234.087

-0.0016

+5.13

0.052

0.0057

154.16

+25.59

71.50

1533年放出トレイルがかなり接近する。11回帰トレイルとやや古いが、fM値は0.16とまずまずで大出現の可能性がある。
実際の出現：11/16.2(UT)にHR=200。1533年トレイルの予報極大とよく一致している。出現数がHR=200にとどまっているのは、やはり古いトレイルで拡散気味だからだろうか。

＜1961年＞

放出年	Date(UT)	Time	JST	LS(2000)	Δ(AU)	放出速度 (m/s)	Δa	fM	α	δ	V(km/s)	備考
1600	1961/11/17.24	05:50	11/17 14:50	235.189	+0.0023	-5.10	-0.051	0.016	154.24	+23.42	70.99	△
1600	1961/11/16.92	22:05	11/17 07:05	234.864	+0.0012	-5.04	-0.050	0.0091	154.06	+23.63	71.03	△
1600	1961/11/17.38	09:10	11/17 18:10	235.329	+0.0007	-4.51	-0.045	0.0013	154.31	+23.36	71.04	△
1499	1961/11/16.06	01:32	11/16 10:32	234.000	+0.00014	-7.54	-0.076	0.92	153.64	+24.26	71.01	○
1466	1961/11/16.32	07:37	11/16 16:37	234.256	-0.0003	-5.74	-0.057	0.021	153.76	+24.10	71.01	○
1466	1961/11/16.50	11:57	11/16 20:57	234.438	+0.0008	-5.40	-0.053	0.0053	153.86	+24.01	70.99	△
1433	1961/11/16.47	11:18	11/16 20:18	234.411	-0.0009	-5.09	-0.051	0.0074	153.85	+24.04	71.03	△

それぞれ代表的なトレイルを表にしたが、いずれもこの付近に集中しやすい傾向にあるようだ。
1600年放出トレイルは11/16の22時～11/17の6時（UT）でトレイルが断続的に接近する。
1499年放出トレイルは折り返しの部分のため、fM値は大変大きくなっている。好条件だが、古いトレイルのためfM値で表現されない拡散を考慮する必要はある。
1466年、1433年放出トレイルも出現の可能性がある。この他のトレイルも分布の広がり次第ではいくつか接近の可能性がある。
実際の出現：11/16.4にHR=51、11/17.4にHR=54、このほか11/17.3（LS=235.14）にHR=80。

＜1965年＞

放出年	Date(UT)	Time	JST	LS(2000)	Δ(AU)	放出速度 (m/s)	Δa	fM	α	δ	V(km/s)	備考
1932	1965/11/17.22	05:11	11/17 14:11	235.131	-0.0023	+11.08	0.112	1.0	153.90	+22.91	71.02	△
1899	1965/11/17.22	05:15	11/17 14:15	235.134	-0.0017	+5.73	0.058	0.59	153.90	+22.91	71.00	△
1866	1965/11/17.53	12:39	11/17 21:39	235.445	-0.0015	+3.73	0.038	0.38	154.11	+22.82	71.00	△
1833	1965/11/17.65	15:40	11/18 00:40	235.572	-0.0018	+2.85	0.028	0.21	154.19	+22.78	71.01	△
1800	1965/11/17.74	17:43	11/18 02:43	235.658	-0.0019	+2.63	0.026	0.19	154.25	+22.75	71.01	△
1767	1965/11/17.79	18:51	11/18 03:51	235.705	-0.0016	+2.56	0.026	0.041	154.28	+22.73	71.01	△
1733	1965/11/17.82	19:38	11/18 04:38	235.739	-0.0009	+2.65	0.027	0.20	154.30	+22.72	70.99	◎
1300	1965/11/16.63	15:12	11/17 00:12	234.544	+0.0002	-2.64	-0.026	－	153.61	+23.41	70.88	○

1932年（１回帰）～1767年放出（６回帰）トレイルは接近距離がやや大きいが、出現の可能性がある。
また1733年放出（７回帰）トレイルは0.0009AUまで接近し、さらにfM値も0.2とまずまずで大出現の可能性がある。しかし、該当する出現記録はない模様。
1300年放出トレイルは非常に古いトレイルであるが、トレイルの折り返し部分で地球と遭遇する。距離も大変近く（0.0002AU）、比較的活発な出現が期待される。
実際の出現：11/16.64(UT)にハワイでHR=120。また日本でも11/17明け方にZHR=数百。

＜1966年＞

放出年

Date(UT)

Time

JST

LS(2000)

Δ(AU)

放出速度
(m/s)

Δa

V(km/s)

備考

1932

1966/11/17.47

11:13

11/17 20:13

235.130

-0.0016

+31.16

0.320

0.98

153.97

+23.03

71.06

△

1899

1966/11/17.50

11:54

11/17 20:54

235.158

+0.0001

+16.33

0.168

0.55

153.98

+23.03

71.00

◎

1899年放出の２回帰トレイルが非常に接近。fM値も申し分ない。放出速度はやや大きめだが、激しい流星雨が期待される。
このほか1932年放出の１回帰トレイルも多少出現するかもしれないが、時刻が近く２回帰トレイルに埋もれる可能性が高い。
実際の出現：11/17 11:30～12:30（UT）が活発でとくに11:55には40個／秒（HR=150,000＝15万）。

＜1969年＞

放出年

Date(UT)

Time

JST

LS(2000)

Δ(AU)

放出速度
(m/s)

Δa

V(km/s)

備考

1932

1969/11/17.37

08:58

11/17 17:58

235.272

+0.00005

+85.96

0.935

1.0

153.79

+22.32

70.91

△

1932年放出の１回帰トレイルが0.00005AUと大変接近する。ただし、放出速度は86m/sと大変速く、かなり暗い極大の可能性が高い。流星数も微妙である。
実際の出現：11/17 8時58分30秒(UT)にカナダでHR=130～140。時刻がかなり一致しているため、アッシャーの指摘どおり、おそらくこの１回帰トレイルが原因であろう。

＜1970年＞

放出年

Date(UT)

Time

JST

LS(2000)

Δ(AU)

放出速度
(m/s)

Δa

V(km/s)

備考

1932

1970/11/18.38

09:04

11/18 18:04

236.021

-0.0014

+102.67

1.137

1.00

154.46

+22.53

71.12

1899

1970/11/20.05

01:05

11/20 10:05

237.704

-0.0002

+56.36

0.605

0.35

155.54

+22.00

71.09

△

1899年放出の２回帰トレイルがかなり接近する。ただし放出速度が56m/sと大きく暗い極大である。出現数も微妙である。
なお実際の出現記録はないようである。

＜1998年＞

各トレイルについて：1167年11/17 7:00、1135年11/17 8:00、1300年11/17 4:00、1333年11/17 0:00～1:00、1366年11/16 23:00～11/17 0:00、1400年11/17 1:00、1433年11/17 23:00～1:00、1466年11/17 2:00～3:30（各UT・概算）が、それぞれ接近する可能性あり。全て放出速度が小さく、それぞれ明るい流星が多いと推定される。古いトレイルで分布はかなり複雑。
この他、1333年から11/18 19:00頃(UT)。
１回帰・２回帰トレイルはあまり接近しない。

＜1999年＞

放出年	Date(UT)	Time	JST	LS(2000)	Δ(AU)	放出速度 (m/s)	Δa	fM	α	δ	V(km/s)	備考
1932	1999/11/18.07	01:44	11/18 10:44	235.274	-0.0019	+18.84	0.191	0.54	153.73	+21.98	70.76	○
1899	1999/11/18.09	02:08	11/18 11:08	235.291	+0.0007	+13.55	0.139	0.41	153.73	+21.98	70.70	◎
1866	1999/11/18.83	19:54	11/19 04:54	236.038	-0.0016	+8.24	0.084	0.19	154.19	+21.70	70.74	○
1533	1999/11/18.64	15:15	11/19 00:15	235.843	-0.0007	-0.40	-0.004	0.00002	154.09	+21.81	70.71	×
1300	1999/11/18.63	15:08	11/19 00:08	235.838	-0.0004	-0.00	0.000	0.00006	154.08	+21.81	70.70	×

1899年放出の３回帰トレイルが条件が良い。また1932年放出の２回帰トレイルも関与しそうである（極大時刻が近い）。
1866年放出の４回帰トレイルからも出現がありそうである。
実際の出現：11/18の2:02(UT)にZHR=3,700。また11/18の16時前後（UT:日本で観測）でもZHR=180の中ピークが観測された。前者は1899年トレイルに相当。後者は1866年トレイルと言われるが確定的ではない。
古いトレイルからは、1533年と1300年がピックアップされた。しかしfM値が甚だ小さくとても出現は見込めない。注目は放出速度がほぼ0m/sであること。これよりも古いトレイルがこの辺りに回帰しやすい何らかの条件があるかもしれない。日本で観測された中規模なピークの原因トレイルの解明とともに、検討課題である。

＜2001年＞

放出年	Date(UT)	Time	JST	LS(2000)	Δ(AU)	放出速度 (m/s)	Δa	fM	α	δ	V(km/s)	備考
1866	2001/11/18.76	18:18	11/19 03:18	236.463	-0.0002	+13.84	0.142	0.14	154.45	+21.69	70.76	◎
1833	2001/11/18.59	14:15	11/18 23:15	236.293	-0.0017	+9.24	0.093	0.11	154.38	+21.80	70.77	△
1800	2001/11/18.50	12:06	11/18 21:06	236.202	-0.0014	+8.02	0.080	0.13	154.34	+21.85	70.76	△
1767	2001/11/18.42	09:59	11/18 18:59	236.113	+0.0004	+8.03	0.082	0.16	154.30	+21.88	70.71	◎
1699	2001/11/18.73	17:27	11/19 02:27	236.427	-0.0002	+4.03	0.042	0.40	154.49	+21.76	70.74	◎
1666	2001/11/18.78	18:46	11/19 03:46	236.483	-0.00008	+3.05	0.031	0.010	154.50	+21.69	70.74	○
1633	2001/11/18.73	17:38	11/19 02:38	236.435	-0.0002	+2.63	0.026	0.021	154.48	+21.71	70.74	○

1866年放出の４回帰トレイルが最も条件が良く、次いで1767年放出の７回帰トレイルも好条件である。
1699年放出トレイルもfM値が大きく（0.42!）、放出速度も小さい（4m/s）ことからかなりの好条件である。
この他、fM値が若干小さいが1666年トレイル、1633年トレイルの関与もあると推定される。やはり放出速度が小さい（2～3m/s）。
実際の出現：11/18の10:39にZHR=1,620（７回帰トレイル）、11/18の18:16にZHR=3,730（４回帰トレイル）。
当方の計算は、４回帰トレイルは比較的良く当たっているが、７回帰トレイルは少々誤差が大きい。検討課題である。

＜2003年＞

こちらのページにまとめてあります。

＜2004年＞

こちらのページにまとめてあります。

＜2005年＞

放出年	Date(UT)	Time	JST	LS(2000)	Δ(AU)	放出速度 (m/s)	Δa	fM	α	δ	V(km/s)	備考
1965	2005/11/17.90	21:37	11/18 06:37	235.567	-0.00064	+136.12	1.549	1.0	153.57	+21.06	70.69	×
1400	2005/11/18.32	07:38	11/18 16:38	235.988	-0.00046	+9.40	0.097	－	154.06	+21.51	70.52	？
1400	2005/11/18.32	07:45	11/18 16:45	235.993	-0.00045	+9.42	0.097	－	154.06	+21.50	70.52	？
1333	2005/11/19.03	00:42	11/19 09:42	236.705	-0.0022	+13.76	0.139	0.0026	154.52	+21.28	70.59	×
1333	2005/11/19.06	01:22	11/19 10:22	236.733	-0.0025	+13.77	0.139	0.010	154.53	+21.26	70.60	△
1167	2005/11/20.96	23:00	11/21 08:00	238.652	-0.0012	+12.92	0.131	0.0054	155.76	+20.68	70.69	×
1167	2005/11/21.02	00:21	11/21 09:21	238.709	-0.0013	+12.95	0.131	0.038	155.80	+20.66	70.70	△
1167	2005/11/21.10	02:25	11/21 11:25	238.796	-0.0016	+12.99	0.131	0.085	155.85	+20.61	70.71	△
1167	2005/11/21.15	03:40	11/21 12:40	238.849	-0.0017	+13.01	0.132	0.036	155.91	+20.66	70.73	△
1001	2005/11/10.64	15:18	11/11 00:18	228.257	-0.0059	+19.37	0.203	0.17	149.05	+24.00	70.30	？

1965年放出の一回帰トレイルは大変接近するが、放出速度が+136m/sと甚だしく大きいためおそらく出現しない。
1400年トレイルはトレイルの折り返し部分が接近する可能性がある。ただし前後のトレイル自体は引き延ばされており、出現は微妙。
1333年トレイルはあまり接近しない。昨年の出現がはっきりせず、今年も確認できない可能性が高い。
1167年トレイルは大変古いトレイルであるが、今年ややまとまって回帰する。もしかしたら若干の出現があるかもしれない。
昨年低レベルながら出現した1001年トレイルは、今年もかなり早い時期（11/10～11）に回帰する部分が存在する。しかし今年の部分はあまり接近しない（約0.006AU）。流星自体は出現するかもしれないが、極大としてまとまった出現を確認するのは難しそうである。

＜2006年＞

放出年

Date(UT)

Time

JST

LS(2000)

Δ(AU)

放出速度
(m/s)

Δa

V(km/s)

備考

1932

2006/11/19.20

04:44

11/19 13:44

236.615

+0.00010

+88.26

0.963

0.62

154.32

+21.09

70.80

△

1932年放出の２回帰トレイルがアッシャー氏によって見出されている。接近距離は大変近いが、放出速度は88m/sと大変大きい。このようなダストが存在するのかどうか、実際の観測で検証されることとなる。
参考：1969年に放出速度86m/sのトレイルからと思われる出現がある。
この他1135年トレイル(×～△)、1201年トレイル(×～△)、1366年トレイル(×～△)などに可能性がある。ただし活動度はあまり大きくないと推測される。

＜2008年＞

放出年

Date(UT)

Time

JST

LS(2000)

Δ(AU)

放出速度
(m/s)

Δa

V(km/s)

備考

1466

2008/11/17.05

01:05

11/17 10:05

234.932

-0.0010

+8.57

0.086

0.44

153.48

+22.22

70.60

△

1300

2008/11/11.86

20:35

11/12 05:35

229.709

-0.0097

+18.01

0.181

1.2

150.04

+23.64

70.48

※

1466年放出の古いトレイルであるが、比較的濃い部分（fM=0.44）と接近する。放出速度も小さく明るい流星が多いと推定され、中規模な極大が観測されるかもしれない。また、トレイルの形状から、極大はやや長めである。
また1300年トレイルも、計算上の距離は遠いものの、大変濃い（fM=1.2!）面白い部分と接近する。分布の広がり次第では、小～中規模な極大が観測されるかもしれない。なお出現時刻には（現時点では）数時間の誤差が見込まれる。

＜2009年＞（2005.2.27一部追加・変更）

放出年	Date(UT)	Time	JST	LS(2000)	Δ(AU)	放出速度 (m/s)	Δa	fM	α	δ	V(km/s)	備考
1533	2009/11/17.90	21:30	11/18 06:30	235.536	+0.00031	+12.68	0.134	0.080	154.06	+22.32	70.29	○
1533	2009/11/17.89	21:17	11/18 06:17	235.527	-0.00053	+13.01	0.137	0.012	154.02	+22.26	70.33	△
1466	2009/11/17.88	21:12	11/18 06:12	235.524	-0.00085	+10.12	0.102	0.087	153.73	+21.55	70.47	○
1466	2009/11/17.91	21:52	11/18 06:52	235.552	-0.00066	+10.28	0.103	0.032	153.73	+21.51	70.47	△
1433	2009/11/17.76	18:11	11/18 03:11	235.397	+0.0020	+11.13	0.112	0.037	153.62	+21.50	70.42	×

2008年に続いて、1466年放出の古いトレイルと遭遇する。接近距離は申し分ない。ただしfM値は前年より小さく、出現は微妙である。前年の出現状況によって、注目したい。
Mikhail Maslov氏より、1533年トレイルが接近するとのメールを頂き、再チェックしたところ見落としがあったことが判明した。状況は1466年トレイルとよく似ているが、接近距離がさらに近い。
1466年トレイルと1533年トレイルの接近時刻は大変近い。したがって、これらは古いトレイルであるが、比較的まとまった出現の可能性がうかがわれる。
これらは日本の夜明け後なのが残念である。しかし、表中の1433年トレイルや、まとまってはいないものの1499年トレイルがこれらよりも早い時間帯に分布する。日本でも多少活発に見られるのではないかと思われ、興味深い。

＜2034年＞

放出年	Date(UT)	Time	JST	LS(2000)	Δ(AU)	放出速度 (m/s)	Δa	fM	α	δ	V(km/s)	備考
1932	2034/11/18.14	03:18	11/18 12:18	235.367	-0.00096	+28.77	0.295	0.45	153.35	+20.72	70.49	◎
1866	2034/11/19.22	05:17	11/19 14:17	236.459	-0.0012	+12.84	0.132	0.13	154.06	+20.52	70.51	○
1833	2034/11/19.09	02:12	11/19 11:12	236.329	-0.0028	+8.57	0.086	0.097	153.97	+20.56	70.52	△
1800	2034/11/19.01	00:16	11/19 09:16	236.248	-0.0025	+7.39	0.074	0.100	153.94	+20.60	70.50	△
1767	2034/11/18.94	22:38	11/19 07:38	236.179	-0.0011	+6.82	0.070	0.031	153.91	+20.64	70.47	△
1767	2034/11/18.93	22:13	11/19 07:13	236.162	-0.0010	+7.21	0.073	0.16	153.90	+20.65	70.46	◎
1733	2034/11/18.86	20:41	11/19 05:41	236.098	+0.0018	+7.30	0.076	0.030	153.87	+20.68	70.40	△
1733	2034/11/18.84	20:13	11/19 05:13	236.078	+0.0027	+8.53	0.089	0.045	153.86	+20.67	70.37	×
1666	2034/11/19.21	05:05	11/19 14:05	236.450	-0.0008	+2.67	0.027	0.26	154.10	+20.58	70.48	○
1666	2034/11/19.14	03:15	11/19 12:15	236.373	-0.0019	+2.25	0.023	0.020	154.07	+20.65	70.50	△

1932年放出の３回帰トレイルが最も接近する。ただし放出速度が29m/sと大きいためやや暗めの流星雨となるかもしれない。
1767年放出の８回帰トレイルもかなり接近し期待できる。fM値は0.16とやや小さいが、放出速度が7m/sと遅く明るいピークとなりそうである。
また1866年トレイルも期待できる。
1666年放出トレイルは、古いトレイルだが濃い部分が接近し、数時間継続する極大が期待される。しかも放出速度が2～3m/sと小さく、火球雨が期待できる。
このほか、1833年トレイル、1800年トレイル、1733年トレイルも中規模の出現が期待できる。

＜2037年＞

放出年

Date(UT)

Time

JST

LS(2000)

Δ(AU)

放出速度
(m/s)

Δa

V(km/s)

備考

1833

2037/11/20.03

00:37

11/20 09:37

237.504

+0.0007

+14.18

0.143

0.069

154.53

+19.84

70.37

◎

1800

2037/11/19.81

19:31

11/20 04:31

237.290

+0.0006

+12.91

0.130

0.064

154.40

+19.87

70.37

◎

1499

2037/11/17.10

02:17

11/17 11:17

234.550

-0.0009

+18.67

0.192

0.091

152.68

+21.13

70.31

○

1833年放出の６回帰トレイル、1800年放出の７回帰トレイルが好条件となる。
ただしやや引き延ばされてfM値が小さい。HRで数百程度か？
1800年のトレイルは日本で好条件。
また1499年のトレイルからの出現も期待できる。

メールはこちら

覚え書き表紙にもどる　　流星ノート表紙にもどる　　

怪鳥の流星ノート・計算結果覚え書き

●しし群（母天体：テンペル・タットル彗星 55P/Tempel-Tuttle）

＜1799年＞（2005.2.7追加）

＜1832年＞（2005.2.8新規）

＜1833年＞

＜1863年＞（2005.2.9新規）

＜1866年＞（2005.2.9新規）

＜1867年＞（2005.2.9新規）

＜1868年＞（2005.2.9新規）

＜1869年＞（2005.2.9新規）

＜1897年＞（2005.2.10新規）

＜1898年＞（2005.2.10新規）

＜1899～1900年＞

＜1901年＞（2005.2.11新規）

＜1902年＞（2005.2.11新規）

＜1903年＞（2005.2.11新規）

＜1961年＞

＜1965年＞

＜1966年＞

＜1969年＞

＜1970年＞

＜1998年＞

＜1999年＞

＜2001年＞

＜2003年＞

＜2004年＞

＜2005年＞

＜2006年＞

＜2008年＞

＜2009年＞（2005.2.27一部追加・変更）

＜2034年＞

＜2037年＞

●しし群（母天体：テンペル・タットル彗星　55P/Tempel-Tuttle）