<山梨県鳴沢村> Time min Ls h Lm Cl All Gia HR CHR ZHR Obs. Rec. --------------+--+-------+-----+----+--+---+---+----+----+-----+------------+---------- 18h00m-18h30m 30 194.91 59.7 4.1 0 5 3 6 19 23 泉本 博樹 中村 清英 18h30m-19h00m 30 194.93 55.7 5.2 0 9 5 10 18 25 佐藤 幹哉 寺久保 一巳 19h00m-19h30m 30 194.96 51.5 5.3 1 8 7 14 27 39 中村 清英 田中 静香 19h30m-20h00m 30 194.98 47.2 5.0 2 7 4 8 20 32 佐藤 智子 泉本 博樹 20h00m-20h30m 30 195.00 42.9 5.0 1 4 4 8 18 32 寺久保 一巳 吉野 宗治 20h30m-21h00m 30 195.02 38.6 4.7 0 12 10 20 47 95 泉本 博樹 佐藤 幹哉 21h00m-21h30m 30 195.04 34.4 4.7 1 13 11 22 57 134 田中 静香 佐藤 智子 21h30m-22h00m 30 195.06 30.3 4.7 2 28 27 54 157 440 吉野 宗治 寺久保 一巳 22h00m-22h30m 30 195.08 26.3 5.1 2 *1 44 88 212 721 佐藤 幹哉 泉本 博樹 22h30m-23h00m 30 195.10 22.5 5.1 3 11 9 18 50 210 中村 清英 近藤 英樹 23h00m-23h30m 30 195.12 18.8 4.7 6 6 4 8 47 254 寺久保 一巳 佐藤 智子*1:大出現に備えて、群流星のみカウント
<福岡県星野村> Time min Ls h Lm Cl All Gia HR CHR ZHR Obs. Rec. --------------+--+-------+-----+----+--+---+---+----+----+-----+------------+---------- 21h30m-22h00m 30 195.06 33.1 5.5 0 25 18 36 58 143 門田 憲明 山崎 雅州 22h30m-23h00m 30 195.10 24.9 5.5 0 14 9 18 29 106 山崎 雅州 門田 憲明 23h30m-24h00m 30 195.14 17.3 4.7 0 6 5 10 23 144 門田 憲明 山崎 雅州 24h30m-25h00m 30 195.18 10.6 4.8 0 2 1 2 4 56 山崎 雅州 門田 憲明
左から、開始-終了時刻(Time)、観測時間(min)、太陽黄経(Ls,2000)、輻射点高度(h)、最微星光度(Lm)、雲量(Cl)、全流星数(All)、ジャコビニ群流星数(Gia)、一時間当たりの流星数(HR)、修正一時間流星数(CHR)、天頂修正流星数(ZHR)、観測者(Obs.)、記録者(Rec.)です。今回は全て30分毎のデータとなってます。
30分毎の流星数は22時〜22時30分に山梨で44個(HR=88)に達し、この辺りが極大であったと思われます。この出現数は、1分あたり約1.5個というハイペースであり、8月のペルセ群や12月のふたご群という主要流星群の平年(HR=60程度)を大きく上回るものでした。
また輻射点の高度が約25度と低いため、地平線下で見えない流星も非常に多く、その点から推定しても大出現であったと推定されます。
福岡では、残念ながらこの30分間の観測がありませんでした。
左の図は最微星光度や雲量・輻射点高度を補正したZHRの推移です。これでもやはり22時台にピークを迎え、その値は実に700を越えます。
これはつまり、雲の影響がなく、6.5等まで見えるような理想的な空で、輻射点が高い(ジャコビニ群の場合、夕方日が暮れてすぐの頃)頃に極大を迎えれば、1時間あたり500個を越えるほどの流星が見られたはず、ということになるのです。
大ざっぱにみて1985年の大出現と同じ程度と言えるでしょう。
実際には月明かりの影響もあり、1時間あたり88個というペースでしたが、それでも観測に参加した同好会メンバー全員が、興奮しながら空を見上げていたのは言うまでもありません。
福岡では、30分観測、30分休憩という観測なので、グラフは線で結んでありません。山梨よりも若干低い値ですが、極大の頃に観測が行われていれば同じ様なグラフ形になったものと思われます。
さらに10分ごとに区切ったグラフでは、22時10分頃に極大があったことが推定できます。大出現は30分〜1時間程度という短いものでした。
また当日は当会だけでなく、日本中でほぼ同様な観測がされました。その結果からもおよそ22時を少し過ぎたところで極大を向かえた模様です。
この時間帯は観測者の多いヨーロッパやアメリカでは、観測に不向きな時間帯にあたりますので、1985年に続いて2度連続ジャコビニ群大出現の極大を日本で捉えたことになります。また中国・ロシアなどで観測があればもう少し条件よく捉えられてるかもしれません。
続報
やはりロシアで大出現が観測されたようです。
16フレームをレタッチソフトで合成(このため、流星像が途切れ途切れになってます)。
近藤氏によるジャコビニ流星の合成画像(複数の流星が映っているコマを合成したもの)が届きましたので、掲載いたします。
ビデオ観測
当会近藤氏所有のI.I.を使用して、ビデオ撮影も試みました。まだまとめられてませんが、多くの流星が捉えられました。そのうちの一つの流星のキャプチャ画像を掲載いたします。
流星出現時刻:21h56m35s
出現星座はカシオペヤ座です。
またリレーレンズの収差により、周辺部の像がかなり歪曲してます。
なお、画像は鏡像になっているとのことなので、ご注意下さい(NIFTY-Serveのスペースフォーラムに掲載されたものと同じです)。
また、上記No.1,No.2の画像から怪鳥が求めた輻射点は以下のようになりました。
No. YMD(UT) CONST R.A DEC N d Wt Vel Mag HR Obs. Meth
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1. 1998/10/08.52 ξDra 270 +57 23 2 2 S 3.0 26.0 近藤英樹 TV
(赤経18h00m,赤緯+57度)
お薦めリンク
また「ジャコビニ群観測報告」には、NMSのメーリングリストに寄せられた観測報告が掲載されてます(当会からの報告も掲載されてます)。
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