リトルの「Thailand(タイ)と1995皆既日蝕」旅行記

 その3


●タイの黒い太陽 皆既日蝕!

 今回の旅の一番の目的は、皆既日蝕を見ることだ。1995年10月24日、インド北部から東南アジアにかけて、太陽を月がすっぽりおおいかくす現象、つまり皆既日蝕がおこったのだ(日本でも部分蝕になった)。
 タイの古都アユタヤを通り、ナコン・ラチャシマという地方都市から、観測地であるチョクチャイへ向かう。ここにある高校のグランドを借りて観測は始まる。

 午前9時23分、部分接触開始。日蝕グラスを通して、上部がほんのわずかへこみ始めたのがわかる! いよいよ、太陽に月が重なる。普通に見ただけではいつもと変わらずに眩しい太陽が、これからじわじわと細くなっていくのだ。
 グランド周辺に、近所の人たちが増えてきた。日蝕グラス越しに太陽を見る人、TVモニターで部分蝕を見る人、集まった客にジュースや食べ物を売る屋台の人、授業で観察する学校の生徒たち、英語で話しかけてくる先生や、アンケートをしにくる生徒、そしてなぜか(!?)私にサインを求める人まで(記念に何か書いて欲しかったらしい)。
 誰もがとても親日的で、ちょっとはにかみながらも、好奇心旺盛な目をして話しかけてくれる。やがて校庭の向こう側は、何台ものバスが連なり、日蝕見物人でお祭り騒ぎになってきた。

右上の写真:観測場所を借りた学校の先生と子供

 

写真左:校庭周辺に店開きをした屋台

写真右:リトルサイン(!?)をあげたタイの青年たちの変わりに記念写真を撮らさせていただいた。


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