2002年のペルセウス座流星群の情報

 毎年、お盆前の夜空をいろどるペルセウス座流星群の情報です。


観測速報

8月11〜12日
Time          min   Ls      h    Lm  Cl All Per   HR  CHR  ZHR   Obs.        Rec.
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02h00m-02h30m  30  138.83  51.6  5.8  3  10   6   12   24   34  吉村 昌晃   佐藤 幹哉
02h30m-03h00m  30  138.85  55.4  5.9  4  15   8   16   35   47  川浦 淳義   佐藤 幹哉
03h00m-03h30m  30  138.87  59.0  6.1  4  20   9   18   36   46  佐藤 幹哉   浅見 涼

8月12〜13日
Time          min   Ls      h    Lm  Cl All Per   HR  CHR  ZHR   Obs.        Rec.
--------------+--+-------+-----+----+--+---+---+----+----+-----+------------+------------
03h00m-03h30m  30  139.83  59.4  6.2  3   *  43   86  141  177  佐藤 幹哉   佐藤 智子
03h30m-04h00m  30  139.85  62.6  5.7  3   *  29   58  121  144  佐藤 幹哉   佐藤 智子

観測地:長野県立科町

 当会の長野県立科町での観測は、ともに天気に悩まされての観測となりました。結果的には極大前夜の一晩目、極大日の二晩目とも、過去の観測とほぼ同様の結果となりました。13日明け方の3時〜3時30分の30分間に43個(HR=86)の頃が、当会では最も多い数でした。
 なお、天気がはっきりしなかったため、観測者が偏ってしまったのが残念です。



 上図は、過去の観測結果に、今年の観測を加えたグラフです。ほぼ過去の観測結果から予想される曲線上にのっていることがわかります。したがって13日明け方は、予想通り、極大期の活発なペルセ群の出現が観測されたといえるでしょう。

ペルセウス座流星群の概要

 ペルセウス座流星群(ペルセ群)は、毎年8月12日前後を中心に活動する流星群です。今年は8月12日深夜〜13日明け方にかけて、極大を迎えます。今年は月明かりの影響もなく、最も多くの流星が流れるときには、1時間あたり70個以上(天の川がはっきり見えるきれいな星空の下)に達すると予想されます。

 流星群は、彗星がまき散らした砂粒が地球の大気に飛び込んで、摩擦で高温となり、さまざまな要因で光りを放ち、あたかも星が流れたように見えるものです。ペルセ群の場合は、スイフト・タットル彗星という彗星がまき散らした砂粒が地球に飛び込んでくるものです。この砂粒の流れの帯との交差点を、毎年8月12日頃地球が通過することにより、たくさんの流星が見られます(右図)。

 地上で観測すると、まるでペルセウス座のある一点から四方八方へ放射状に流れるように見られます。この点を輻射点(ふくしゃてん、放射点:ほうしゃてんとも言う)と言い、この点がペルセウス座にあることから流星群の名前がつけられました(下図参照)

ペルセ群の極大と実際に見える数の予想

 当会の過去の観測から予想される極大は、2002年の今年の場合、8月13日明け方の5時頃となります。したがって観測に適しているのは、8月12日深夜0時頃〜13日4時頃です。

 なおこの時季、関東付近では4時頃まで観測が可能ですので、極大の時間帯そのものは夜明け後になってしまいますが、極大に向けて急速に流星の数がのびていく様子が観察できることでしょう。

 流星の数は、空のきれいなところで最大で1時間あたり70個程度(3時〜4時頃)、府中のような市街地では、1時間あたり30個程度と考えられます。

実際の空での見え方

 実際の空でのおよその見え方を模式図に表しました。見るときの参考にして下さい。



 ペルセ群の輻射点は、ペルセウス座とカシオペヤ座の中間あたりにあります。ペルセ群の流星を、流れてきた方向へと伸ばすとこの辺に集中します。

 なお、図を一見すると、輻射点の近くに多く流れそうですが、経験的には南の地平線近くなどにも結構多くの流星が見られます。基本は寝ころんで天頂(真上)を中心に観察しますが、輻射点の場所にこだわらず、障害物がなく、よくひらけている方向を見るのがよいでしょう。

どうやって見る?

 前の項でも書いたとおり、流星は輻射点の近くだけではなく、ほぼ全天にまんべんなく流れますので、観測にはなるべく視界の広い場所が適してます。
 そして基本的にはグランドシートや銀マットなどの上に寝っ転がって、頭の真上を見るのが普通です。立ったままで上を向くと、首が痛くなります(^^;。

 当然、空が暗ければ暗いほど多くの流星が見られるので、天の川が見られるような場所がベストです。ただし、ペルセ群は明るい流星も多いので、市街地でも街灯などが目に入らないように工夫して観察すると、思いのほか多くの流星が見られると思います。あきらめずにチャレンジしてみましょう。

 なお夏とはいえ、高原などでは明け方は冷え込みますので、寒さ対策も必要です。また虫などにも注意しましょう。


 なお、FAS府中天文同好会は8月11〜13日に、長野県(および一部観測隊は山梨県)で観測を行う予定です。結果がまとまったら、またこちらに掲載しますので、お楽しみに。


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