2002年のペルセウス座流星群の情報


極大と実際に見える数の予想・詳細

 当会における、ペルセ群の過去の観測をまとめたのが、右のグラフです。横軸の太陽黄経は、地球の軌道上の位置を表し、縦軸はZHRという(理想的な条件の空における)1時間あたりの流星数を使用しています。

 これによると、(1991年の突発出現を除いて)太陽黄経の139.9度あたりで、極大を迎えることがわかります。この位置は毎年時刻がかわり、2002年の今年の場合、8月13日明け方の5時頃となります。

 この時期、関東付近では4時頃まで観測が可能ですので、極大の時間帯そのものは夜明け後になってしまいますが、極大に向けて急速に流星の数がのびていく様子が観察できることになります。


 これだけだとわかりにくいので、過去の観測から、実際に見える流星の数を推定したのが右のグラフ(赤線)です。
 これによれば、一番多く流れるのは8月12日の晩〜13日の明け方となります。

 そして前後の晩(11日晩〜12日明け方、および13日晩〜14日明け方)では、最大でも1時間あたり20〜30個前後とだいぶ数が減ってしまいます。(天気や、ご自身の都合が悪くならない限り)ぜひ、8月12日深夜0時頃〜13日明け方(東日本で〜4時頃、西日本で〜4時半頃)に注目しましょう。


 さらに12日晩〜13日明け方を拡大したのが右のグラフです。8月12日21時頃より流れ出すペルセ群は、「1.輻射点の地平高度が高くなること」「2.実際の流星数が極大に向けて増加すること」この2点が相乗効果となり、同日深夜には1時間あたり30個を越えます。そして明け方に向けてさらに数が増加して3時〜4時頃には1時間に70個ほどに達すると予想されます。

 ただし、これらの数は天の川がはっきりと見えるような空(条件最微星光度5.7等:当会観測地における平均的な良い空)の場合です。
 天の川がぼんやりと見えるような空(最微星光度5.0等)では、この7割ほど(最大1時間あたり50個ほど)に減り、府中のような市街地(最微星光度4.0等)では、半分以下(同30個ほど)と計算されます。「もや」や「雲」があれば、見られる流星の数はさらに減ってしまいます。

※なおこれらはあくまで当会の観測から求めた平均的な推定値です。実際には、これよりも多く見られる時間帯や、少なくなる時間帯があります。また予想外に突発的に増加したり、逆に予想より全体的に低調な場合があったりすることも考えられます。



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