その後、2月半ばには8等台となり、3月上旬には6等より明るくなって肉眼彗星となりました。順調に明るさを増し、3月20日頃からは光害のひどい都会でも、肉眼で楽に見えるようになりました。
さらに、3月25日には地球に約0.1天文単位まで接近し、マイナス等級まで明るくなったようです。この頃の数日間は尾が非常に長く見られ、空の暗いところで実に50度以上、空の明るいところでも10度程の尾が肉眼で確認できました。また、位置関係の都合で、明るい彗星には珍しく真夜中に条件がよかったため、多くの方がその姿に感動したようです。
4月に入って彗星は夕方の北西の空に移動してきました。地球から離れたため光度は若干暗くなり、2等台くらいで推移しました。頭部や尾は接近の頃の大きさ・長さはないものの、空の暗いところでは20度近い尾が観察されました。また写真では尾が非常に長く伸びており、中旬頃の写真では30度を越える姿が納められてます。また、一部の報告では、長く伸びた尾が天頂付近の条件のよい空で確認されてます。
4月下旬に入り、彗星は随分と低空になりました。4月20日には肉眼で10度弱の尾が見られましたが、それが怪鳥が見た最後の姿でした。
そして5月1日、彗星は太陽に最も近づいたようです(近日点通過、約0.23天文単位)。見かけの位置も太陽に近いため、人工衛星からの観測等特殊な環境を除くと、観測は全世界的に困難でした。
5月8日頃より、南半球で明け方の空に見られ始めました。5/14日現在、彗星は3等で観測されてます。尾は4月に北半球で見られたときに比べて、ダストの尾が広がっているようです。詳しくはこのページのリンクから、Comet Observation Home Pageをご参照下さい。
この後も、南半球では6月頃まで肉眼で見られそうです。そして徐々に暗くなり、はるか彼方への長い旅に出ていくことになります。現在の軌道では数万年後、また再び太陽の近くに帰ってくるようですが、その頃の地球はどうなってるんでしょうね。
<画像一覧>
・その1(〜3/28)
・その2(4/3〜)
当会会員による写真画像及びスケッチ画像の一覧です。
(観測報告のページからも各画像へリンクされてます。)
<怪鳥の独断によるこの彗星の見え方解説はこちら>
今となっては恥ずかしい内容になってしまいました(反省)。そのうちまとめも書きたいです。
<観測報告はこちら>
今までこの下にずらずら書いてあったのですが、独立させてページとしました。