昨年、ノーベル賞を受賞された大村智先生。実は私、北里研究所で卒業研究をしていたのですが、そのとき、大村先生が所長を務められていたのでした。その北里研究所の同窓生による大村先生の受賞のお祝い会に、末席ながら参加してきました。およそ400人が集いましたので、とてもお話をするチャンスはありませんでしたが、そっと記念撮影をさせていただきました(せっかくなので、小さく掲載)。
先生は大変ご多忙だそうで、今年に入ってすでに講演会が25回(ほぼ毎週ですね)、当日もお疲れ気味の様子でした。「騒動が落ち着いたら、みなさんとゆっくりとお話をしたい」というようなお話が、ちょっと切なかったです。でも、先生のことですから、80歳を越えてもなお、ご活躍されるのだろうと思われた、そんな華やかな会でした。
当日は、直接ご指導をいただいた恩師や、ほぼ唯一の旧友と20年以上ぶりに再会。これも大村先生から引き継いだ縁なのでしょうね。
余談ですが、当時私は、たくさんの微生物の培養液から、とある効果のある薬品を見出す「スクリーニング」を確立し、実際そこから薬品を発見するという研究をしました。大村先生たちが確立されてきた、北里研究所の伝統的な手法です。一年という短い時間なので、候補を1つ見出したところで時間切れにはなったのですが。けれども、数多ある彗星の砂粒の中から、地球にぶつかるものを見出していく流星の予報研究には、当時の経験が大いに役立っているのでした。「がんばろう」とまた思い起こされた一日になりました。
ノーベル賞