夕空の水星がみごろ

 3月20日前後数日間です。
(この原稿は、
星空観測会3月のパンフレットを、ホームページ用にアレンジしたものです。ご了承下さい。)


 「すい・きん・ち・か・もく・ど・てん・かい・めい」。太陽系には9つの惑星がありますが、その一番最初の「水星」、みなさんは見たことがありますか?
 あの有名な物理学者コペルニクスも、一生見ることがなかったと言われるこの水星。太陽に一番近いところを回っているので太陽からあまり離れて見えず、夕方の西空低空か、明け方の東空低空にしか見られません。しかもチャンスは年に何度か。というわけなので、みなさんが見たことがなくてもしょうがないのです。

 でもせっかくだから、見るチャンスがあったら見てみたいと思いませんか。実は、3月21日前後は、今年の夕方の空ではもっとも見やすい時期になるのです。
 ちなみに水星が見えるためには、

こんな条件が必要です。もし条件がそろっていたら、ぜひ水星を探してみましょう。

 下の図は水星が見える位置を表してます。日によって、少し見える位置が変わりますが、だいたい真西の空です。
 日が沈んだばかり(日没時、図の上側の赤ライン上)は、水星の高度が高いですが、空が明るく見づらいので、少し薄暗くなる日没30分後くらい(図の下側の青ライン上)がおすすめです。
 ただ、見やすい時期といっても地平線からの高度は低く、もやなどの影響をうけやすくなるので、かんたんではありません。この点を理解して、ぜひチャレンジしてみましょう。なお、土星が水星の左側(水星よりも少し暗め)にありますので、もし二つ見えたら右側の星が水星です。

<知ってると便利!?>

 左の図のように、腕をいっぱいにのばしたときに見えるこぶしの大きさが、約10度にあたります。これをめやすに探しましょう。


<ところで日没時刻はいつ?>

 日の出・日の入り、天文薄明開始・終了時刻計算(CGI)を使うと、ほぼ全国における時刻を計算できます。ぜひご利用下さい。


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