1690年にも木星面に天体が衝突した話題について

 1/7〜8日の新聞・ニュースなど報道されましたが、1690年のスケッチに、天体が衝突して木星面に生じた可能性が極めて高い暗斑が描かれていることが、田部さん達の研究グループにより判明しました。


(詳細については、国立天文台の記者発表資料をご覧下さい。)

 1994年7月、シューメーカー・レビー第9彗星が木星に衝突し、小さな望遠鏡でも容易に観測できる暗斑が生じました。(参考:94年の怪鳥のスケッチはこちら。上の方に見える黒い斑点が衝突痕。)

 田部さんは、過去の木星についての資料・文献を収集し、残された観測からその当時の木星面について調査され、月惑星研究会例会、木星会議などの場で発表されておられました。そして、1994年に生じた暗斑のような模様が過去に観測されてないか調査を行い、パリ天文台に残されたカッシニの間隙(土星の環にある隙間)で有名なカッシニのスケッチの中から、94年に観測されたものとよく似た暗斑の記録を発見されたのだそうです。

 この件については、昨年96年10月に行われた木星会議の田部さんの発表の最後におまけとして発表されておりました(簡単な会議の報告はこちら)。

 グループメンバーは、株式会社リブラ社長の田部さん、国立天文台広報普及室長の渡部先生、株式会社リブラの神保さんです。田部さんは、私にとっては大学天文連盟の大大先輩に当たります。また神保さんは大学天文連盟で私と同期であります。皆様の功績を称えまして、簡単ではありますがご紹介させて頂きました。おめでとうございます。

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