黒い太陽 in ペルー

 当会会誌「むぎ星」の原稿となった観測報告記です。Nifty-serveのSpace Forum日食会議室にもup致しました。
 ようやく画像を貼り込み、リニューアルオープンです。(96.10.2)


【前書き】

 一昨年10月10日に無事結婚式を挙げた怪鳥とリトルは、新婚旅行として、ペルーの皆既日食ツアーを選んだのでした。 日食は第一候補だったのですが、リトルの祖母の三回忌(皆既でも回帰でもない(^^;)の日程や値段等で、一時はエジプト(どうしてこう治安の悪いところばかり考えるのだろう?)案も出ていました(何しろ、最初に見た天ガのブラジルツアーは57万円でしたから)。

 しかし、三回忌の日程が遅れ、また、阪急交通社でペルーの約45万のツアーがあることがわかると、すぐにそのツアー内容を確かめ、インカやマチュピチュの遺跡、ナスカの地上絵が見られるということで、ブラジルツアーよりも付加価値が高いと判断した二人(主にリトル)は、即決することになったのでした。
 マチュピチュ遺跡等も非常に素晴らしかったのですが、ともかく日食のことをご報告しなければ、と言うことで、今回は皆既日食観測の模様を報告をさせて頂きます。

【ツアー概略説明】

 我々の参加したツアーは阪急交通社のCコースと言うツアーで、天文誌に掲載された同社のA・Bコースよりも早めにペルー入りし、最終日に皆既日食観測と言う、ハードなツアー日程のコースであった。クスコ、マチュピチュ、ナスカと堪能してきた怪鳥とリトルは、疲労が極限に達しながら、観測前夜の宿泊地、アレキーパに到着したのだった(もっとも宿泊地とは言うものの、日食が朝6:15から始まるため、0:00起床、1:00出発(全て現地時刻)と言う、ほとんど寝る暇などないのだが)。

【日食の街アレキーパ】

 アレキーパはペルー第2の都市で、別「白い都」と呼ばれるなかなかきれいな、そして割と近代的な街である。月の本影は、この街もわずかにかすめるため、当日はここでも短い皆既日食を見ることができる。街中には、この皆既日食のポスターが至るところで貼られ、ムードは盛り上がってるようであった。なお、余談だが、リトルはこのポスターが欲しいと、ツアーのガイドの方に問い合わせてもらい、ホテルのオーナーの奥様から入り口に貼ってあった1枚をはがしてもらって譲り受け、喜んでいた。

 さて、この日まで、体調は意外にも良好(日焼けはあったものの)に来た二人であったが、ともに疲れからか、腹具合が最悪の状態、怪鳥などは夕食も食べられない状態であった。ツアーで知り合った方々から、正露丸やら日本から持ち込んだミネラルウォーターやらを頂いたりして、どうにかこうにか切り抜けて、出発の1:00を迎えるのであった。

写真:アレキーパの街中に貼ってあったポスター


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