怪鳥の流星ノート・計算結果覚え書き

●ジャコビニ群（母天体：ジャコビニ・チンナー彗星　21P/Giacobini-Zinner）

＜1998年以前＞

＜1998年＞

• 1926年トレイルとかなり接近し、寄与大。このトレイル以外は距離が遠いが、摂動の影響で分布は広そうである。
• 実際の出現：10/8 22:10(JST)を中心におよそHR=100、ZHR=900。
• 詳細はこちら（ただし計算は以前のもの）

＜1999年＞

• 1959年、1966年トレイルがやや接近。ただし放出速度は非常に大きい。
• 実際の出現：10/9 20:00(UT)を中心にHR=20〜30。時刻としては1959年トレイルに近い。
• 詳細はこちら（ただし計算は以前のもの）

＜2005年＞

• 一番接近するトレイルは1953年トレイルであるが、距離はかなり大きい。少なくとも大出現には至らない。
• ただし1953年トレイルは摂動を大きく受けている部分であり、fM値は小さいが、分布は広い可能性が高い。このほかのトレイルも同様で、若干の出現の可能性がある。
• 現在分布の広がりを検討中。
• 参考：Vaubaillon氏らによる分布図（密度の小さな部分が広く分布し、低レベルの出現が数日間続きそう）

＜2011年＞

• 1894年トレイルが接近距離、放出速度、fM値のバランスで最も寄与が大きいと推定される。
• 次いでfM値は小さいがさらに近い1887年、距離はやや離れるがfM値の大きい1900年も条件は好い。
• 放出速度は（特に1880年、1887年、1894年で）大変小さく、かなり明るい流星雨となる可能性が高い。
• 日本における極大時間帯の条件はあまり良くない。
• 参考：Vaubaillon氏らによる分布図（10/9日本時の明け方にかなり濃い部分と遭遇）

＜2012年＞

• 1959年トレイルが0.0012AUまで接近するが、1992年の地球との接近で引き延ばされた部分で、fM値がとても小さい。出現は微妙。
• 1966年のメインのトレイル部分とは、0.004AUとやや距離が離れている。
• 一方このトレイルは、1972年と1992年の２回地球と接近し、トレイルが折れ曲がっている。この折り返しの部分で地球と遭遇する（下段）。放出速度が大きいが、小規模〜中規模の出現の可能性がある。

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