一方、しし群はマイナス等級など明るい流星も多く流れます。市街地でも街灯が直接目に入らない場所や、明るい光を放つものから離れた場所ならば、ある程度(空の暗い場所の数分の1〜10分の1程度)の流れ星は見られるでしょう。もし出かけるのはちょっと・・・という場合でも、ベランダから眺めてみるなんていうのだけでも、意外に見えるかもしれません(私もよく府中の自宅の物干しに寝そべって、空を眺めてます)。ぜひチャレンジしてみてください。
<敷物>
寝転がって空を見上げるのに必要です。ビニールシート一枚でも良いのですが、凸凹の吸収、保温性などが高い、ロールマットのような厚手のものの方がなお良いでしょう。当会でもアウトドア用の銀マットなどをよく利用してます。
<着るもの>
11月の夜ともなると、場所によっては真冬並の寒さになります。特に標高の高いところでは氷点下もの寒さになるかも知れません。着る物は、多すぎるかな?と思う位用意しておいたほうが良いでしょう。スキーウエアやダウンジャケット、厚手の靴下、手袋、ぼうし、カイロなどがあれば、あったかく観測することができます。
<食べ物・飲み物>
観測も長時間になるとおなかがすいてきます。飲み物は体を冷やさないように温かい物、食べ物は簡単に食べられてすぐエネルギーになる甘いお菓子などが良いでしょう。あまり食べ過ぎてしまうと眠くなってしまうので注意かもしれません。
<懐中電灯>
大きめの懐中電灯と、赤セロファンや赤ビニールテープなどを貼ってちょっと暗くした小さめの懐中電灯の2つを用意しておきましょう。大きめの懐中電灯は観測地までの移動の際に、小さな赤懐中電灯は観測中に明かりが必要になったときに使います。ライトを赤くするのは、目が暗さに慣れたあとに明るいライトを見てしまうと、また暗さに慣れるまでに時間がかかるためです。赤い光ならばすぐ暗さに慣れるので、観測中は赤いライトを使用しましょう。
<時計、紙と鉛筆>
ぼーっと流星を眺めるだけでも良いのですが、せっかくですから記録を残してみましょう。たくさん流星が流れたら、流星が流れ始めた時間と流れなくなった時間、その間に流れた流星の数を記録して見て下さい。流星の大出現が見られるのは、ほんの狭い範囲かも知れません。もしかしたらその大出現は、あなたのところでしか見られなかったものかも知れないのです。
(この項目は、当会寺久保さんの文章を参照しました。)
あとは天気も問題ですね。どんなに大出現していても雲に覆われていたら、流れ星は見られません。天気の良さそうなところに遠征するのも一つの手段です(でも遠出して曇られたり、晴れても流れなかったりした場合の覚悟も必要でしょう)。
もちろん体調も万全に整えたいです。体調悪くて寝てしまったら見ることはできませんしね。寒い中で見ることになりますから、その間にも体調をこわさないよう注意が必要です。また車で遠征観測する場合は、観測の後の運転で眠くなって事故を起こさないよう十分気をつけたいですね。
ということで、皆様に事故なく、しし座流星群の出現を楽しんで頂けることを心から願っております。