火球報告フォームメモ

火球報告のフォーマットの内容について、もう少し詳しく解説してあります。
興味のある方は、ぜひご一読ください。


●お名前・ローマ字表記・メールアドレス

 お名前については、日本流星研究会への報告する際のフォーマットにある基本情報ですので、できればフルネームでご報告頂きたいと思っております。ハンドル名の場合は、当会のホームページへ、目撃の情報を記載するまでにとどめております。
 なお、2005年夏より、お名前の掲載は控えさせて頂いております。

 ローマ字表記は、もし海外への報告が必要になる際のことも考慮して、お願いしております。ローマ字表記は、その人の普段使っているものを尊重しようと思っていますので、ご記入をお願いしております(例えば、ゆうじ:Yuji/Yuuji/Yuzi など、人によって違うので)。
 フリガナでご記入いただいた場合は、当方でヘボン式に直して報告いたします。

 メールアドレスはぜひご記入ください。基本的にご報告頂いた内容には、当方から返信をさせて頂いております。また不明な部分があった場合、さらに詳しく情報をお教え頂きたい場合などもありますので、ご記入よろしくお願いいたします。なおホームページへの掲載はございません。また日本流星研究会への報告にも使用いたしておりません。

●観測地

 目撃した場所をお願いしております。基本的に眼視観測(目で見た)場合には、元々精度はよくありませんので、市町村名があればそれで構いません。もちろん、詳しいに越したことはありませんので、町名や交差点名など、わかる範囲でご記入頂けると助かります。ご報告頂いた情報に基づいて、こちらで経緯度を調べております。

 写真やビデオに撮影された方は、その後貴重な情報になる可能性が高く、眼視の場合よりももう少し詳しい位置がわかると助かります。ただ、第一報では市町村名だけでも構いません。必要があれば、こちらから質問させていただきます。

 なお運転中に目撃されたケースも多くあります。この場合、道・通りの名前と、大まかな位置(交差点名とか、橋の近くとか、○○→○○へ向かっている途中など)でも、構いません。当方で地図ソフトを利用して確認致します。

●観測日時

 日付は必ず必要です。他に報告が無い場合、情報が無駄になってしまいます。特に深夜の日付にはお気をつけください。特定できる形式ならば、どんな形でも構いません。

 時刻は、できるだけ詳しいに越したことはありません。通常は1分程度の誤差でご報告頂けると助かりますが、5〜15分ほどの幅があっても、その旨ご記入頂ければ構いません。
 専門家の間では、最近ビデオによる観測が増えており、この場合は出現時刻が特定しやすいのですが、写真に撮影されただけの場合、目撃情報による時刻が頼りとなる場合もあるのです。

●火球の発光・発見/消滅・見失の位置

 これは火球の経路を推定するために、必要な情報です。

 まず、通常は方位をご報告ください。最低でも八方位(北・北東・東・南東・南・南西・西・北西)で、できれば十六方位(八方位+北北東・東北東・東南東・南南東・南南西・西南西・西北西・北北西)でお願いします。

 「○○山の上方」とか、「○○ビルの上方」などでも、こちらで調べられる限り調べます。ただし、目撃された地点を詳しくご報告ください(番地とか、交差点とか、駅とか、ショッピングセンター名など)。

 もちろん、星座名や、○○星のそば、赤経・赤緯でも構いません。方位と合わせてご報告頂けると、なお助かります。

 運転中に目撃された場合で、街道・通りと進行方向が特定できれば、進行方向に対しての位置(左10時の方向←右1時の方向とか、左上→正面下など)でも構いません。こちらで推測します。

 高度については、天文では通常角度を使います。頭の真上が90度、地平線が0度で、その中間は45度となります。ただしわからなければ、「東の空低く」とか、「北東の空見上げるくらい高い位置」などでも構いません。

 ○○メートル上空というような内容は、実は意味がありません。東京タワー(333m)の向こうの富士山を見て、3700mもの高さがあるとは誰もわかりませんよね。火球も同じです。実は火球が輝いている高さはほぼ同じで、100数十km〜数十km上空なのです(およそ120kmで発光し、80kmあたりで消滅します)。したがって、○○メートル上空と思われる、というような記載はあまり意味がないのです。
 逆に角度がわかると、火球までの距離が推定できるのです。

●流れた方向

 地平線に対する角度がわかる場合には、それもお願いします(ほぼ垂直だけど、左下がり、角度は80度くらい、など)。

 地平線に対して本当に垂直に火球が流れた(真下に落ちるように見えた)場合は、経路の推定の上でとても重要なのです。ですから、ちょっとでも角度があった場合には、「その他」の欄に、垂直に近いけど左下がり(または右下がり)とご記入ください。

●光度

 基本的には天体と比較した内容をお書きください。一応天体の明るさは、満月:-13等、半月:-11等、金星:-4〜-5等、木星:-2〜-3等です。が、金星よりも明るかった、木星とほぼ同じ、などで構いません(でも火球の定義として-3等より明るい、としていますので、木星よりは明るいものをご報告くださいね)。

 わからない場合は、その旨書いていただければ結構です。また「打ち上げ花火のよう」という表現が多いのですが、実は困惑しています(苦笑)。ただ何となく明るかったんだなぁということはわかりますので、そのように例えていただいても良いことにしております。

●群の帰属

 ペルセウス座流星群とか、しし座流星群など、もしわかる場合はご記入ください。流星群にあまり詳しくない人は、特に書かなくても結構です。

●継続時間

 1秒とか、0.5秒とか、2〜3秒などで構いません。なお、火球は30秒をこえて流れることはありません。この場合は、他のなんらかの発光体が疑われます(例えば航空機とか、人工衛星など)。

●痕

 火球には、後に筋が残る場合が多くあります。火球の性状(特徴)の一つとして、ご報告頂いております。

●色

 こちらも火球の特徴を表す項目です。ご報告は、率直に感じた色で結構です。火球の色はさまざまで、全くの白色のものもあれば、赤やオレンジの暖色系、青白や緑の寒色系もあります。途中で変化した場合などは、そのようにご記入いただきますと助かります。

 火球の色は成分などで変わるとされてますが、完全にはわかっていません。ただ同じ色の火球が連夜で流れた場合、関連性があるかもしれない、など、火球同志の比較には役立つことがあります。

●音

 火球が流れたときに、音を感じる人がいます。実は音は伝わるのがとても遅いため、(低くても)数十km以上上空の火球が流れた瞬間に、音が伝わることは不可能なのです。しかしながら、何らかの原因で地上に音が発生して、聞こえるのではないかと考えられています(メカニズムの詳細は不明です)。とても興味深い現象なので、もし音が聞こえたようであれば、その旨詳しくご記入ください。

 なお、隕石の落下が伴う際には、火球が流れてからだいぶたって、とても大きな衝撃音が聞こえることがあります。このようなものも、ぜひご報告ください。もちろんこのような音が生じた場合には、隕石落下が有力視されることになります。

●備考

 目撃された様子を、何でもお書きください。フォーマットに書ききれない内容など、本当になんでも構いません。

●ホームページへの掲載

 「構いません」にご記入いただいた場合には、観測地点と性状などを掲載させて頂いております。
 なお2005年夏より、本名の掲載を控えております。ご了承ください。

●日本流星研究会への報告

 当方は、正式な報告機関ではありません。日本では唯一、日本流星研究会が火球情報をとりまとめております。できる限り情報は、同会へ正式報告したいと考えていますので、ご協力をお願いいたします。

 もちろん記憶が不確かなので正式報告までは・・・という場合はそれでも構いません。「遠慮します」にチェックしてください。
 ただし、当方で情報が重要だと判断した場合には、折り返し正式報告をおすすめするメールをお出しいたします。

 なお正式報告をする場合、お名前についてはぜひフルネームをご記入下さい。


 以上長々と書いてしまいましたが、興味のある方に、できるだけ内容をお知らせしようと思い、作成しました。何かの参考になれば幸いです。


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