図P-1 1回帰トレイルが受ける摂動の影響
まず、2000年に回帰するトレイルは、土星・木星とも接近しない。このためほぼ同じ軌道の形のまま回帰した。トレイルは地球軌道よりもかなり外側(1.0233[AU])で、地球とはあまり接近しなかった。
2004年に回帰するトレイルは、2003年に木星に接近する。この影響で軌道の形が変化し、2004年のトレイルは地球軌道の近くに位置する(1.0120[AU])ようになる。
2009年に回帰するトレイルは、2006年に土星に接近する。この影響で軌道の形が変化し、2009年のトレイルは地球軌道よりもやや内側(1.0099[AU])となる。
一方で、1980年に回帰するトレイルは、1977年に土星、1979年に木星と相次いで接近する。この影響で2段階に軌道の形が変化する。したがって1980年のトレイルは地球軌道よりもかなり内側(1.0040[AU])に位置していた。
これらのデータを表P-1にまとめた。
表P-1 1回帰トレイルが受ける摂動のデータ
回帰年 | 土星との接近 | 木星との接近 | 回帰時R [AU] | 地球との距離 [AU] | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
日付 | ※日数 | 距離[AU] | 日付 | ※日数 | 距離 [AU] |
|||
1980年 | 1977/08/17 | -1090 | 1.15 | 1979/04/01 | -498 | 1.65 | 1.0040 | -0.0093 |
2000年 | − | − | − | − | − | − | 1.0233 | +0.0099 |
2004年 | − | − | − | 2003/02/19 | -539 | 1.67 | 1.0120 | -0.0013 |
2009年 | 2006/10/29 | -1017 | 0.94 | − | − | − | 1.0099 | -0.0034 |
※地球軌道面通過からの日数