スペースシャトル・エンデバー号とミールのドッキング(1998.1)


 スペースシャトル・エンデバー号は、1月23日11時48分(日本時)に打ち上げられた後、1月25日5時14分(日本時)、ロシアのミールステーションとドッキングしました。ミールとスペースシャトルとのドッキングは、これで8回目だそうです。
 このエンデバーですが、1月30日にミールと分離され、2月1日7時35〜36分(日本時)に無事帰還しました。

 なお、今回の軌道は傾斜角が大きく、日本を横切る場合があり、何度か見るチャンスがありました。
(予報は
三島さんのサイトが詳しいです。)


観測報告

・1月24日明け方

 この日の条件はあまりよくなかったのですが、ミールとのドッキング前のランデブーが見られるかもしれないと知って、府中の自宅で見てました。薄雲が広がる南東の低空で 4時59分頃、約0等の移動天体を発見。これがドッキング前のシャトルでした。数分前に見えるはずだったミールは、残念ながら雲の中で見えなかったようです。

・1月25日明け方

 この日はドッキング直後のシャトル・ミールが見られました。5時32分頃南西の低空で太陽光を反射し始めたようでした(残念ながらその瞬間はわかりませんでした)。その後数分間、南の地平線へと高度が下がっていく姿が見られました。明るさは昨日よりもやや暗く1等でしたが、透明度がよかったので非常に明るく見られました。

右図はビデオのキャプチャ画像を1秒おきに合成したものです(点滅しているわけではありませんので、ご注意!)。
南西(右)から南(左)へと移動していきました。

・1月26日明け方

 この日はさらに条件が悪かったのですが、昨日の透明度の良い空が広がっていれば、見えるかもしれないと期待をし、観測に臨んでみました。残念ながら薄雲が広がっていて、肉眼では見られませんでした。
 終了後、念のため回しておいたビデオを再生してみると、なんと、淡い像ながら南南東の低空へと移動していくシャトルが映っておりました(時刻はおよそ4時35分50秒から36分15秒にかけての25秒間)。天頂では4等が見えるような空だったので、昨日のように薄雲がなければ、暗くても肉眼でも見えたかもしれません。

右図はビデオからのキャプチャ画像(3画像を合成)です。像が淡いので、かなり強調処理してあります。

上矢印:4時35分56秒
中矢印:4時36分02秒
下矢印:4時36分08秒

・1月29日夕方

 この日は南の低空で条件が悪かったですが、18過ぎの周回で1等のシャトルを捉えました。18時7分20秒頃、シリウスの少し南で地球の影に入り、見えなくなりました。
 さらに条件の悪い次の周回も挑戦しましたが、さすがに見つけられませんでした。この日までが、ミールとドッキングしていた姿だったことになります。

・1月30日夕方

 諏訪で、シャトル観望にのぞみました。南西の空で非常に明るい光点を発見、その後18時41分30秒頃、天頂に近いところで地球の影に入り見えなくなりました。−2等くらいだったでしょうか。
 ところが、この日はミールと分離後だったので、もしかしたらミールの方だったかもしれません。ミールの予報より2分くらい早いのでシャトルかなぁと思っていたのですが。
(その後に来るはずの、ミールを確認すればよかったのですが、自宅でなかったもので、予報確認を怠ってしまったのでした。)


お薦めリンク

・スペースシャトルをみよう!キャンペーンのページ・STS-89 コロンビア
三島さんの非常にためになるページ。見えたらぜひすりあいBBSへ報告しましょう。

・NASA Shuttle Web: STS-89
ご存知NASAの公式サイトです。

・United Space Alliance Shuttle Tracking Monitor
JAVAで、地球上のどこの上空をシャトルが飛んでいるかを示してくれるサイトです。JAVAがうまくいかない方はGIFだけのページもあります。


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