先のスペース・シャトルミッション(STS-96)で、スターシャインという衛星が放出されました。これは世界中の子ども達(日本の3名を含む)によって磨かれた鏡800余枚で覆われた、直径48cmのミラーボール型の衛星で、この衛星を観測することによって衛星の軌道などを求めるといった教育用衛星です。
現在の軌道は地上約380kmの高さを周回してます。1日に約200m弱の割合でゆっくり高度を下げています。
なおこの衛星は、太陽光の反射の具合で、時折一瞬だけ光って見られます。だいたい1等〜-4等で、間隔は数十秒とのことです。通常の人工衛星のように連続的に光らないので、観察するには衛星の経路予報をあらかじめ知っておくことが必要です。
観測報告
- 8月3日3時35分頃
約20度の低空でしたが、北北西の空で一度だけ閃光しました。明るさはベガと同じくらいで、約0等でした。この日も2度目の閃光は確認できませんでした。
- 7月31日3時29分頃
怪鳥は確認できませんでしたが、リトルが一度の閃光を見たようです。
- 7月8日(時刻記録なし)
この日も約1等級で一度の閃光を確認しました。
- 6月22日3時16分頃
経路の前半が雲の中だったため、一度の閃光だけを確認しました。閃光は本当に一瞬で、明るさは1等程度にまさに「ピカ」と光っただけでした。
追加報告
なお、この衛星は順調に観察された後、役目を終え徐々に高度を下げていき大気圏に突入しました。2000年2月21日で、南太平洋上空で燃え尽きました。
お薦めリンク
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・Project Starshine
- プロジェクト・スターシャインのホームページです。
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・スター・シャイン衛星の予報
- おなじみ三島さんのページです。怪鳥もこのサイトの予報とJAVAによる経路計算で観測にのぞみました。
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・イリジウム衛星のフレアを計算するサイトへのリンク
- イリジウム衛星の予報用に、GSOCのサイトへの簡易リンクを作成する当サイトのCGIですが、5番目の項目に「Starshine - Visible Passes (スターシャイン衛星の10日間を計算)」を加えました。各地の高度30度以上になる予報が得られます。
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