土星食の情報(2001.10.8)


 10月8日早朝、北日本で土星食が見られました。こちらの情報です。


●当会の観測報告はこちら

 新潟県三条市へ遠征しました。直前から雲に阻まれましたが、かろうじてその様子を捉えました。


以下は事前掲載情報です。

[概要]


 10月8日の早朝(10月7日深夜)4時前後、北日本で土星が月に隠される「土星食」が見られます。

 右図は土星食が見られる範囲です。図中の赤いライン、大ざっぱに福島県福島市〜新潟県長岡市よりも北側や、能登半島では食となり、土星が月に隠されます。

側では残念ながら食とはなりません。しかし月の近くを土星が接近する様子が楽しめることでしょう。

 また赤いラインの上の約40kmの幅の範囲では、土星が月の縁をかすめていく現象(部分食/接食)が見られます。

[実際の様子]



 上の図は土星が月に隠される様子です。福島市では月面の明るい縁すれすれを土星が通過していくことがわかります。一方、これより北側にあたる札幌では、月の明るい縁に土星が隠され、暗い縁から出てきます。
 また南側の東京では、土星は月に3:50〜4:00頃に最も近づき、そしてまた離れていくことがわかります。

 なお土星は月に比べて暗い天体です。このため、月の明るい縁で起こる現象(潜入と一部の場所での出現)は、肉眼でははっきりわからないかもしれません。また望遠鏡を使用しても、時刻の測定は難しいでしょう。

 一方、暗い側で起こる現象(一部の地域を除く出現)は、肉眼でも観測可能でしょう。じわじわと出てくる光景が楽しめそうです。

[現象の時刻]

 現象の時刻は別ページにまとめましたので、こちらをご覧ください。
(※国立天文台相馬充氏による計算)

[今後の土星食]

 なお、土星食はこのあと2002年1月24日深夜に関東以南で、また3月20日夕方には中部以北で見られます。このような短期間に国内で3度も見られる機会があることは、比較的珍しいようです。

 それぞれの現象が見られる地域を、右の図に示しました。ちなみに国内でこの3つの現象が全て見られるのは、島根県の隠岐諸島だけです。この他は朝鮮半島の一部など、大陸側の地域となります。


 なお10月の現象では、当会も新潟県に遠征し、接食(部分食)の様子を観察する予定です。無事観測に成功しましたら、掲載させて頂きます。

(図の多くは天文シミュレーションソフト「GUIDE 7」を利用し、加工して作成しました。)


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