2004年のふたご座流星群の情報

 毎年見られるふたご座流星群ですが、今年は絶好の条件で観測できそうです。こちらの情報です。


●観測速報

Dec.13-14/2004
Time          min   Ls      h    Lm  Cl All Gem   HR  CHR  ZHR   Obs.        Rec.
--------------+--+-------+-----+----+--+---+---+----+----+-----+------------+------------
23h30m-24h00m  30  261.88  67.3  6.2  0  48  37   74   85   96  寺久保 一巳 佐藤 幹哉
00h00m-00h30m  30  261.90  73.4  6.4  0  43  42   84   88   94  浅見 涼     佐藤 智子
00h30m-01h00m  30  261.92  79.3  6.4  0  51  48   96  101  103  佐藤 幹哉   寺久保 一巳
01h00m-01h30m  30  261.94  84.6  6.3  0  56  47   94  103  104  佐藤 智子   浅見 涼
01h30m-02h00m  30  261.96  85.7  6.4  0  46  44   88   92   93  寺久保 一巳 佐藤 幹哉
02h00m-02h30m  30  261.98  80.8  6.3  0  46  45   90   99  101  浅見 涼     佐藤 智子
02h30m-03h00m  30  262.01  75.0  6.4  2  36  26   52   68   72  佐藤 幹哉   寺久保 一巳
03h30m-04h00m  30  262.05  62.9  6.0  3  41  39   78  141  168  佐藤 智子   浅見 涼
04h00m-04h30m  30  262.07  56.9  5.8  6  17  16   32  111  145  寺久保 一巳 佐藤 幹哉
05h05m-05h35m  30  262.12  44.0  5.5  1  38  29   58  103  178  浅見 涼     寺久保 一巳
観測地:茨城県常陸大宮市

Time:観測時刻    min :観測時間(分)  Ls :太陽黄経(2000.0年) h  :輻射点高度
Lm  :最微星光度  Cl  :雲量          All:全流星数            Gem:ふたご群流星数  
HR  :ふたご群の一時間あたり流星数   CHR:ふたご群の修正HR    ZHR:ふたご群の天頂修正HR
Obs.:観測者      Rec.:記録者
     なお、CHR = HR * 1.6^(6.5-Lm) * 10/(10-Cl),  ZHR = CHR / (Sin(h))^1.5
     (日本流星研究会の算出方法に準拠)
 ふたご群は活発でした。HR=90(1時間あたり90個)のペースが長く続き、極大日であることが実感できました。ただ、その後に雲が出てきてしまったのがちょっと残念です。

流星の画像はこちら


●概要

 ふたご座流星群は、毎年12月13〜14日頃に見られる流星群です。空の暗いところであれば、1時間あたり50個以上、多いときには100個を超えることもある流星群です。

●今年ふたご群の条件が良い理由

 以上ふたつの好条件が重なるので、今年はふたご座流星群の観測に絶好の年だと言われるのです(1996年以来8年ぶり)。ぜひ見てください。

●おすすめの時間帯など

 前述の通りですが、今年最もおすすめの時間帯は12月13日深夜22時〜14日明け方の5時頃となります。特に0時〜4時はとても多く流れることが期待されます。しかし平日の深夜〜明け方なので、翌日の学校や仕事が気になる人は、流星は少し減りますが早めの21時頃から見てみましょう。

 流星の数を予想するのは難しいですが、空の暗いところでは1時間に100個くらい流れることが期待されます。市街地では半分〜数分の1くらいでしょう。
 なおこの晩の前々日、前日、翌日もそれなりに流星は流れます。しかし数は半分くらいかそれよりも少なくなります。都合の悪い人は仕方ありませんが、できれば13日晩〜14日未明に観測したいですね。

●実際の空での見え方

 ふたご群の実際の見え方は下図のようになります。

 ふたご群は、輻射点がふたご座にあります(今年は土星が近くにあります)。ふたご座流星群の流星は、あたかもこの輻射点の方向から四方八方に飛び出しているかのように、見られます。

 流星は空のほぼ全体にまんべんなく流れますので、見やすい方向を見ましょう。流星観測の場合の基本は、地面に寝転がって天頂付近を視野の中心にして見ますが、地平線に突き刺さるような流星も多く見られますので、いすに座って楽な体勢で観察するのもよいでしょう。

 なお観測する場所は、空が暗ければ暗いほどよい条件となります。冬の天の川が見えるような観測地ならばベストでしょう。そこまで遠征できない場合でも、街灯が視界に入らないようにするなど工夫をすると、見やすくなります。

 またこの時期は寒いので、防寒、特に腰や足には気をつけましょう。当会でも1月のしぶんぎ群とならんで、最も過酷な(寒い)観測会となり、防寒下着やダウンジャケットを着込むなど、厳重な対策でのぞんでいます。


 FAS府中天文同好会では、12月13日の晩に観測を予定しています。成功した場合には、観測結果をご紹介したいと思います。



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