C/1999H1 Comet Lee
南天で比較的明るい彗星が発見されました。5月半ばから6月にかけて夕方の空で明るく見られそうです。
オーストラリアのリー(Lee)さんが4月16日、9等の新彗星を発見しました。発見当初しばらくは南天にあったため、日本からは観測できませんでしたが、今後北上し5月半ばから6月にかけて夕方の空で見られそうです。
なお、日本でも5月に入って観測され始めました。肉眼では難しいですが、双眼鏡や小望遠鏡で観望できそうです。
<彗星の動き>
この彗星は、発見当時はコンパス座とはえ座の境界付近にありました。その後みなみじゅうじ座の近くを通って北上し、5月に、ほ座に入って日本からも見られるようになります。5月半ばから6月前半には、夕方の南西~西空で7等台で見られそうです。
その後、彗星は太陽に接近する形で見かけ上観測ができなくなります。最も太陽に近づくのは7月11日で約0.7天文単位の距離です。
彗星はその後、7月末~8月初旬に明け方の東空に7等の明るさで姿を現します。その後は徐々に遠ざかりながら、暗くなっていく模様です。(光度は推定)
<ここに見える>
日没後1時間半後の南西の空における、彗星の概略位置です。

StellaNavigator(AstroArts/ASCII)の星図から作成