C/2002 X5 Comet Kudo-Fujikawa
12月14日、工藤さんと藤川さんが発見した新彗星です。
この彗星は、12月14日に工藤さんと藤川さんが眼視的に発見した新彗星です。発見時の明るさは約9等で、位置はうしかい座とヘルクレス座の境界付近だった模様です。
現在は明け方の東空で見やすくなっていて、徐々に光度も増光していくと見られています。
彗星は1月28日、太陽に0.18AUまで近づき、彗星活動の最盛期となります。この頃は単純計算で1等級ほどと推定されていますが、太陽に近いため観測はできません。日本で観測できるのはぎりぎり1月中旬頃までで、この頃彗星は約5等になっていると推定されています(なお、最接近の頃は見かけ上も太陽に接近しますので、太陽観測衛星のSOHOの画像では見られるかもしれません)。
彗星はその後徐々に太陽から離れ、暗くなり始めますます。位置がいったん南に下がるため、南半球では2月半ばより観測が可能となります(4〜5等くらい)。日本では、3月初頭夕方の南西の空で見えるようになりますが、この頃は再び6等まで暗くなってしまっていることでしょう。
●明け方の低空
(関東付近・日の出1時間前の空)
明け方の東空に見られます。1月下旬まで明るくなり続けますが、地平線からの高度が低くなるため、観測できるのは1月半ばくらいまででしょう。
尾の長さは、適当に伸びてくると想定して描画してあります。実際にはこれよりはるかに短いかもしれませんので、方向の目安の参考程度にしてください。
なお、位置が北にあるため、夕方の西空の低空にも1月上旬まで見られます(ただし明け方より条件はかなり悪いです)。
●星図上の位置
(3時の位置)
彗星はヘルクレス座を移動し、その後わし座へと移動していきます。
図はStellaNavigator(AstroArts/ASCII)を元に、加工して作図しました。
●SOHO LASCO C3視野中の動き
(9時:世界時0時の位置)
彗星は太陽に見かけ上接近し、太陽観測衛星SOHOの視野の中に1/25頃現れます。この後2/1頃まで視野の中を移動します。
SOHOの画像はLatest SOHO Imagesの中の「Images by date SOHO summary data:」で該当の日付をクリックすることで見ることができます。この中の「SOHO LASCO: C3」の画像をご覧下さい。
1/31まで、以下の通り視野内を通過しました(時刻はUT)。