C/2001A2 Comet LINEAR
何度かバーストを起こしている興味深い彗星です。7月中旬、肉眼等級で観測されています。
<興味深い光度変化>
1月に小惑星状の天体として発見されたこの彗星は、3月末にバーストを起こし、実に数日間で6等級もの大増光で話題となりました。その後も何度か減光・増光を繰り返し、長い間肉眼で見える等級で観測されています。
※上記グラフはICQに報告された速報値です。こちらのページのデータを使用しております。
彗星が南下したため、日本では4月下旬〜6月中旬で観測できませんでしたが、この間南半球の観測で順調な増光が確認されておりました。6月中旬には再度増光を起こし、3等台まで明るくなった模様です。
6月下旬、日本でも観測され始めた頃より、やや減光のペースが急になっていましたが、7月12日頃にまたバーストを起こしたようで、4等台まで明るくなりました。
なお、グラフのラインは予想光度の一つの目安です。減光が順調に始まると、これよりも暗くなります。
<彗星の位置>
こちらのページをご参照下さい。
<観測報告>
- 2001.7.21 深夜
伊東市内で観望しました。双眼鏡は5cmの望遠鏡でも楽に見えるのですが、空の違いを考えると、彗星はだいぶ暗くなってきたようです。肉眼でなんとなくありそうだったので、6等前後というところでしょうか。
ただ双眼鏡・望遠鏡とも、まだまだしっかりとした大きな彗星像を魅せてくれました。なかなか立派な彗星だと思います。
観測地:静岡県伊東市
- 2001.7.13 深夜
この日も府中の自宅で双眼鏡を向けてみました。昨晩ほどの透明度はありませんでしたが、双眼鏡で楽に探せました。アンドロメダ星雲(M31)よりも見やすいくらいでした。
- 2001.7.12 深夜
寺久保さんから稲城市でも双眼鏡で見えるとの情報が入り、府中の自宅で確認してみました。この日の空は、東京の夏としてはかなり良好な透明度で、8×30の双眼鏡で楽に見えました。彗星は思った以上に明るく、7月2日に見たときと同じかむしろ明るいくらいでした。後で知ったのですが、この頃にまた増光したようでした。
- 2001.7.2 明け方
前日観測会の予定が悪天だったため、この日に急きょ出かけてみました。あちこちでガスや霧が発生していたため観測地に苦労しましたが、薄いもやの中でも十分に観測できました。
明るさは4等台後半といったところで、3cmの双眼鏡で十分見られました。肉眼でもかろうじて見えてるんじゃないかな、という状況でした。13cmではコマは大きく、中心部はいびつな感じがしました。尾はあまりはっきりしませんでした。
この時のリニア彗星の写真です。
観測地:静岡県函南町
<リンク>
<観測報告>
<軌道要素>
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